MR編
百五十一話 スイッチ!!
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八連撃複合OSS 《獅刺舞》
武器動作のみの物と比べてもはるかに判定成立難易度の高い体術複合型のOSSを撃ち尽くして、硬直するリョウの目の前で、ウンスイのHPが一気に減っていく、しかし……
「っ!(ダメ……!)」
アスナが小さく呻く、ほんのわずか、一ドットだけ、ウンスイのHPが残るところで、HPバーの減少が止まる。しかしこの次は用意していない、盾を引き戻されるのと同時に、確実に誰かが被害をこうむる。やはり四人だけでは流石に不足だったか、と今更な公開を浮かべた……刹那、
「嬢ちゃん!!“スイッチ!!!”」
「えっ!?」
「ハイっ!!」
リョウの声と共に、威勢のいい返事が木霊する。と、同時、リョウの後ろからもう一人、少女……ユウキが跳ねる様に飛び込んだ。
「や、あぁぁっ!!!」
彼女の剣の黒い刀身に、紫色のライトエフェクトが灯ったかと思うと、翼の如く広がったその光を尾に引いて刀身が霞むほどの速度へとその動きが加速する。大きくバツの字をを描くように連続して撃ち込まれる十連撃の突きが終了すると同時、弓を引くように引き絞られたその剣にユウキが左手を添えると、その刀身が一際すさまじい爆光を放って光の剣と化した、全霊の破壊力を込めたその光剣の全てを込めてユウキはその突きを交差する着弾点の中心へと爆発させ、ウンスイの身体を一直線に刺し貫く。あまりの勢い故か、剣から広がった光がウンスイの全身へと広がりその身体を爆散させて尚も、その身体は数メートルも前進して、ようやく止まった。
片手剣 十一連撃OSS 《──────》
「やった……」
キラキラとポリゴンの欠片が降り注ぐ中誰かが呟いた声と共に……全員の目の前に、ファンファーレと共にリザルトウィンドウが表示され、部屋全体を揺らす声量の大歓声が、ボス部屋に響き渡った。
────
鍵の開いた迷宮区の扉をくぐり、迷宮区から出たメンバーを出迎えたのは、夕焼け色に染まりつつあるアインクラッドの第29層の情景だった。
「ふわぁ……」
「よっと」
「ぇ、ぅわぁっ!?」
そこかしこから健闘をたたえる声が上がる中、力の抜けた身体をへたれこませそうになって、不意に後ろから支えられる。見上げると目の前にリョウの顔が会ったことで、ユウキは慌てて飛びのいた。
「おっと、おいおいなにビビってんだ」
「ご、ごめんなさい」
何故かどこか肩を縮ませて謝るユウキの彼女らしからぬ態度に、これは嫌われているのかと思いつつ、まぁそれも仕方がない事ではあるなと納得してリョウは苦笑する。あれだけアスナとトラブっていたわけだし、そのダシに使われていたのが自分であると彼女が知っているとしたら、それはリョウに対して良い気はしないだろう。
「あー、まぁなんだ……GJ、助かった。サンキュ
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