記憶喪失
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【病室】
凛「………P」
医者「残念ですが…」
凛「どうしてこんなことになっちゃったんだろう」
凛「…あの時無理にでも私がついて行くべきだった」
ちひろ「……凛ちゃん」ポン
凛「……」
医者「手は尽くしましたが、こればかりはどうにも……」
P「あの……」
P「申し訳ありませんがご説明をお願いできますか?」
ちひろ「あなたは昨夜自宅で何者かに襲われ、何らかの要因で記憶を失ってしまったそうです」
P「記憶喪失……」
ちひろ「お医者様が言うには頭部に強い衝撃を受けたか……」
ちひろ「何か精神を守るため本能的に記憶を封印してしまったのではないか、と」
ちひろ「痣や傷が全く見当たらなかったのでおそらくは後者でしょう」
P「…以前の私は恨まれていたんでしょうか」
ちひろ「……そんなことありえません」
ちひろ「ちょっとしたすれ違いですよ、きっと」
ちひろ「私は千川ちひろ、あなたの同僚です」
ちひろ「あなたは346プロのプロデューサー、Pさんと呼ばれています」
P「私がプロデューサーですか?」
ちひろ「トップアイドルを何人も育て上げた敏腕Pさんだったんですよ?」
P「そ、想像もできませんね」
ちひろ「………申し訳ありませんが、それでもPさんにはすぐに働いて貰わないといけません」
ちひろ「私も最大限のバックアップをしますので……」
P「なっ?!ちょっと待ってください!そんなのできるわけないじゃないですか!」
P「常識的に考えて記憶喪失の人間を働かせようなんてまともじゃ」
ちひろ「今はそんなことを言ってる場合じゃないんです」
P「そんなことって…!」
ちひろ「無理は重々承知しています…ですが」
ちひろ「……今回のIAだけは逃すわけにはいかないんです」
ちひろ「お願いしますPさん」
P「………」
凛「私も手伝うから」
P「あなたは……」
凛「私はアンタの担当アイドル……」
P「…そういえば何か」
凛「将来を約束した相手だよ」
P「」
ちひろ「凛ちゃん」
凛「もう実家に挨拶も済ませたし同居もしてる」
P「ちひろさん以前の私は一体なにを」
ちひろ「いやまあ一つも嘘は言ってないんですけど」
P「嘘だといってよ、ちっひィ」
凛「プロデューサーには義務があるよ。私をスカウトした…選んだ義務がね」
P「」
ちひろ「凛ちゃんそれで既成事実を得たとしてもきっと幸せな家庭は」
凛「さぁ、役所に届けよう!私たちのSTORY!」
ちひろ「法律的にまだ無理ですから、PさんのSTORYが終わっちゃいますよ」
【凛はPに子供の頃から今までのことを虚実ない交ぜにし時間を掛けて話した】
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