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【完結】戦艦榛名に憑依してしまった提督の話。
0251話『平和的な薬の副作用(その2)』
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今、提督と私は鳳翔さんとともに近海の潜水艦掃討の任務に就いている松輪さん達を港まで来て見送っています。

「いってらっしゃーい!」
「い、行ってきますね、司令……!」

松輪ちゃんがいつも以上に笑顔を浮かべて手を振り返しています。
おそらく同じくらいの身体年齢になったのであんまり壁が無くなったのが要因だと思いますけど、もしこれを提督が元の姿に戻った後に教えたら複雑な表情を浮かべる事でしょうね……。

「それでは提督、戻りましょうか?」
「うん、鳳翔さん!」

鳳翔さんの言葉によって提督も笑顔を浮かべながら鳳翔さんの手を握って空母寮へと戻っていくのでしょうね。
その素直さからくる提督の行動に鳳翔さんは少しですけど至福の笑みを浮かべているのも気持ちは分かりますね。

「榛名ちゃん? どうしたの? なにか考え事……?」
《あ、いえ……なんでもないですよ提督》
「そーお?」

ああ、この姿の提督も愛らしいですね。
でも、私としましては早く元の提督に戻ってもらいたいですね。
そしていつもの感じで「榛名」と呼んでもらいたいです。
それはそうと昨日は大変でしたね。
空母寮へと移動した私達は鳳翔さんの私室で提督に色々と質問をしていました。

「それでは……提督? あなたはご自身が何者かは分かっていますか……?」
「ううん、なんにもわからない……」
「ッ……そうですか」

一瞬ですが鳳翔さんも辛い表情を浮かべていました。
その気持ちは分かります。
自分の事はおろか私達の事でさえ分からないのですからツラいですよね。

「それでは質問を変えますね。そうですね……ご自身の性別は分かりますか?」
「え? 女の子じゃないの……?」
「確かにそうですが、提督、あなたはそれでも男性なのですよ……?」
「私、男の子だったの……? でも、えっと、あの……」

提督が少し顔を赤くさせながら言葉を濁らせています。どうしたのでしょうか……?

「どうしました……?」
「さっき、トイレに行かせてもらったんだけど……その、あれがついてなかったよ……?」
「「……ッ!!」」

私と鳳翔さんはそれで一気に顔を赤くさせました。
無邪気とは罪とも言いますけど私の身体でもありますからかなり恥ずかしいです!

「そ、それでも提督は男の子なのです。そう思っておいてくださいね」
「う、うん。わかりました、鳳翔さん……」

どうにも納得がいっていないような表情ですけど一応は納得はしたみたいです。

「あ、それとなんでみんな私の事を提督っていうの……? 私にも名前はあるんでしょ……?」
「そうですね。ですが覚えていないでしょうがあなたは私達にとって唯一無二の提督なのです。ですから名前で呼んでもらいたいでし
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