ペルソナ3
1907話
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その言葉に、三馬鹿はそれぞれがすがるような視線をこちらに向けてくる。
見捨てられる事はないと、そう思ったのだろう。
勿論それは間違っている訳ではない。訳ではないが……
「教えるところをきちんと教えて、それでも駄目ならそれはこの3人の努力不足って奴なんだから」
あっさりと、そう告げる。
この3人には、しっかりと危機感を持って貰う必要があるからな。
危機感を持てば、普段よりも集中して勉強に専念出来る……筈。
うん、きっと……多分、間違いない。
「それもそうね」
ゆかりも俺の考えを悟ったのか、それとも本気で言っているのか……その辺りは分からなかったが、ともあれそんな風に告げてくる。
そんな俺達2人の言葉に、三馬鹿トリオ達は追い詰められたかのような表情となる。
「ほら、とにかく勉強をするぞ。お前達の成績がそこまで悪いと、テストまでに赤点を回避させるのも難しそうだ。……言っておくけど、カンニングとか馬鹿な手段は考えるなよ」
「当然だろう!」
カンニングをするなという俺の言葉に対し、即座にそう返してきたのは宮本。
だが、順平と友近の2人は返事をするまで一瞬の間があった。
……まぁ、本気でカンニングを実行するつもりはなかったにしろ、その方法があると少しでも考えたのは、間違いのない事実なのだろう。
だが、カンニングというのは見つかれば基本的には0点になるし、親を呼ばれたり、停学になったりもする。
個人的には学校の勉強というのは世の中に出てもそこまで必要とされないのだから、カンニングくらい……と思わないでもないが、他の生徒達が真面目に勉強をしているのだから、それに合わせるのは当然だろう。
「ちなみに、言うまでもない事だが……もし俺やゆかりから勉強を教えて貰っているのに、カンニングなんて真似をしようものなら……どうなるのかは、言うまでもなく理解出来るよな?」
笑みを浮かべてそう告げると、自分の行動に何か思うところでもあったのだろう。
順平と友近の2人は、真剣な様子で何度も頷いていた。
「分かって貰えたようで何よりだ。さて、じゃあ早速だが勉強を始めるか。言っておくが、俺はゆかりみたいに優しくはないからな。しっかりとその身に刻み込んでやるから、そう思え」
「ちょっ、刻むって……」
その言葉に何か感じる事があったのか、順平の身体が小さく震える。
順平はタルタロスでの俺の戦いを見ているだけに、文字通りの意味で身体に刻みつける……と、そう言われても納得出来てしまうのだろう。
いっそ、本当にゲイ・ボルグの穂先で刻みつけてやろうか。
ふとそんな事を考えたが、まさか実際にそんな真似をする訳にもいかないだろう。
身体に何らかの単語とかを刻むというのは、それこ
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