第四十二話 叙爵への道
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瞬でキルヒアイスは、蒼氷色にきらめく雷光に直面することとなった。
「ミューゼルというのはな、キルヒアイス、自分の娘を権門に売った恥知らずな男の家名だ。
こんな家名、下水に流したっておしくない!」
ラインハルトの感性の熾烈さに、キルヒアイスは目をみはらずにいられない。
自分はまだまだこの方の気質をすべて把握することができずにいる。
そのことを、キルヒアイスは、自省せざるをえなかった。
帝国暦479年1月22日
■オーディン ノイエ・サンスーシ 謁見の間 グレゴール・フォン・ミュッケンベルガー
昨日イゼルローンより帰還し諸処の仕事を終えると宮廷から明日参内せよと連絡があった。
朝9時に宮殿へ侍従に先導され緊張しつつ謁見の間へ、
部屋に入ると直ぐに皇帝陛下がおいでになった。
皇帝陛下は小官に『ミュッケンベルガーよ、この度の叛乱軍との戦い見事であった』と仰り。
『そこでじゃ長年にわたり叛徒との戦いに活躍した卿に爵位を与えようと思うてな』
私に爵位を、皇帝陛下のお言葉に胸の奥から燃えるような思いが沸き上がってきた。
『2月に予の戴冠23周年とイゼルローン戦勝の宴を行う、
その時卿の叙爵を行う、そこでじゃ其れまでは他の者に言わぬように』
「御意」
謁見の間を退出し、軍務省へ軍務尚書室へ通され軍務尚書エーレンベルク元帥と面談する、
尚書室にはエーレンベルク元帥と人事部長ハウプト中将が居た、
エーレンベルク元帥は小官が上級大将に昇進する事、
今回戦闘に参加した全員が一階級昇進する事と教えてくれた。
その場でハウプト中将から上級大将の諸種書類を受け取り尚書室を退室した。
軍務省を退出し、今回は宇宙艦隊司令本部へ戻り、
宇宙艦隊司令長官室へ入り、司令長官ベヒトルスハイム元帥に面談する。
元帥から卿を宇宙艦隊副司令長官に任ずると話であった。
元帥は既に57歳小官が跡継ぎという言う訳か。
父上大叔父上やりましたぞ、敵の一部でも討てました。
そして爵位までなんとありがたい事だ皇帝陛下の御心が身に染みるようであった。
帝国暦479年2月1日
■オーディン ノイエ・サンスーシ 謁見の間 レオポルド・フォン・ケッセリング
救恤品の輸送を無事終えオーディンへ帰還し諸処の仕事を終えると宮廷から明日から侍従武官として再出仕せよとの連絡が有った。
やっと帰国し自宅へ帰り妻と子供達と団らんを楽しんだ。
翌日早速宮殿へ出仕し武官公室へ入室した、
実に三ヶ月ぶりの部屋は別に変わっておらず、
入室すると次席武官のシェーンシュテット准将が迎えてくれた。
「ケッセリング少将閣下ご無事のご帰還お疲れ様でした」
「シェーンシュテット准将留守の間ご苦労さまでし
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