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夕刻の横顔
第一章
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 谷崎は浜崎の画廊まで行きその事務所でだ。こう言うのだった。
「どうも。私がイメージしている少女が」
「見つかりませんか」
「何かが違う気がします」
 街を見回ってもだ。見つからないというのだ。
「どうにも」
「といいますと」
「可愛い少女も奇麗な少女も多いです」
 街に出るとだ。そうした少女は確かに多いというのだ。
「日本には。ですが」
「先生が今抱かれているイメージとはですか」
「はい。黒と赤と白で」
 色をだ。彼は話に出した。
「そうした感じですね」
「黒、ですか」
「そして赤と白です」
「しかも只そうした色があるのではないですね」
「原色ではなく。しかもそれぞれがばらばらにあるのではなく」
 谷崎はこう話していく。
「それぞれが調和していて。しかも色合いも」
「少女のそれらしく清らかですか」
「そうした色を求めています」
 こう言うのだった。
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