暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1906話
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 ゆかりがそう呟いた瞬間、どこからともなく『もう遅いんだよ!』といったような呟きが聞こえてきたような気がしたが……きっと気のせいだろう、うん。
 俺は特に何も聞いてない。
 ともあれ、ゆかりの攻撃……口撃が終わったところでモノレールは完全に停まる。
 そうして俺とゆかりは、元気のなくなった3人を引き連れ、駅で降りる。

「それで、買い物はすぐに終わるの?」
「ああ。問題ない。いつも行ってる店だしな。……何か欲しい物はあるか? あるなら一緒に買ってくるけど」
「一緒に行ってもいいけど?」
「時間が掛かるし、ゆかりは先に部屋に行っててくれ」

 そう告げ、ゆかりに鍵を渡す。
 ……ただ、あのアパートの鍵だけに、プロがその気になれば鍵なんて数秒で開けられてしまいそうな気がするが。
 もっとも、本当に大事な物とかは全て空間倉庫に入っている以上、アパートの部屋にあるのは、この世界で買ったような代物だけでしかない。
 であれば、もし盗まれても取り返しがつかない訳じゃない。
 そもそも、あんな古いアパートに盗みに入るような物好きがいるとも限らないが。

「え? おい、ちょっ……もしかして岳羽さん、アルマーの部屋に何度も行ったことがあるのか? アパートの場所が分かってるって事は……」
「しかも、鍵を渡されてたぞ、おい。これってもしかして……」
「掲示板の方で、色々と騒がしくなりそうだな。……通い妻、か」
「何が通い妻よ! 馬鹿じゃない? てか、馬鹿じゃない!?」

 背後から聞こえてきたそんなやり取りを尻目に、俺はゆかり達をその場に残し、通い慣れたスーパーに向かうのだった。
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