ペルソナ3
1906話
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ぞ」
荒垣から教えて貰った釜玉うどんがあるし、カレーとかもカレールーとかの後ろを見ればレシピがついているので、その通りにすれば大抵は作れる。
少なくても、俺は米を洗えと言われて洗剤を使うような馬鹿な真似はしない。
勿論その程度の腕である以上、創作料理を作れ! とか言われても難しいが。
最悪、荒垣を連れてきて料理を作って貰うという手段もあるが……影時間に関係のない面子がいる以上、荒垣を連れてきてもトラブルになるだけだろう。
「取りあえず今日の夕食は俺が釜玉うどんでも作ってやろう」
「げぇ、野郎の手料理かよ。せめて……」
友近が不満そうに呟き、その視線を俺からゆかりに向ける。
……考えてみれば、男4人に女1人なんだよな。
一応桐条にもメールで連絡はしたが、来られるかどうかは分からないし。
ともあれ、普通であれば女1人で男4人と行動し、ましてや男の部屋に向かうといった真似はしないだろう。
勿論、今ゆかりがそうやって行動しているのは、俺を信頼しており、女として最悪の行為をしないという考えがあるから……というのもあるが、同時にゆかり本人が普通の男なら1人や2人を素手でどうにでも出来るという自信があるのも大きいだろう。
そのうえ、ペルソナを召喚しようものなら、普通の男が10人や20人いてもどうしようもないのは事実だ。
「何よ?」
そんなゆかりの視線を向けられた友近は、得体のしれない迫力でも感じたのか、急いで首を横に振る。
「い、いや。何でもないよ、何でも。ただ、どうせなら女の子の手料理の方がよかったーと思うだけで」
「何で私がわざわざ手料理を作らなきゃいけないのよ? そもそも、今回の勉強会はどこぞの三馬鹿トリオが三馬鹿トリオだから、三馬鹿トリオになってしまって、三馬鹿トリオだからでしょう? そんな三馬鹿トリオに勉強を教える私に、料理もしろって言うの?」
何度となく三馬鹿トリオという言葉を連呼され、おまけにその声は決して小さい訳ではなく、ゆかり達の側にいれば十分に聞き取れる。
おまけに、現在モノレールに乗っているのは下校時間ということもあり、月光館学園の生徒が多い。
周囲にいる見覚えがあったりなかったりする生徒達からの、どこか哀れみの籠もった視線。
そのような視線を向けられ、三馬鹿トリオと言われた三人はそっと俯く。
そう言われてもしょうがないだけの成績の悪さであるのを自覚している以上、言い返すのは難しいのだ。
そんな3人とは裏腹に、俺は特に気にした様子もなくゆかりに声を掛ける。
「その辺にしておいてやれ。これから勉強をするのに、この3人の心をへし折ってどうするんだよ」
「……それもそうね。ここで心をへし折ってし勉強に手が着かなくなってもしょうがないし」
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