ペルソナ3
1906話
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「うん? 勉強? 毎日という訳にはいかないが、それでもいいのなら構わないぞ」
桐条は、俺の言葉にあっさりとそう告げる。
ここは真田のいる3-Cの隣にある3-D。
当然ここでも桐条を呼ぶのに一悶着あったのだが、取りあえずそれは置いておく。
ただ、隣のクラスだからと電話をするのを面倒くさがって、こうして直接来たのだが……うん、やっぱり携帯で連絡を取った方がよかったな。
「いいのか? 生徒会とかでも忙しいと思うんだが」
「そうだな。だからこそ、毎日という訳にはいかない。それに、最近はそこまで生徒会も忙しくないしな」
この辺り、ボクシング部とは違うな。
ボクシング部の方は、成績の悪い奴が結構いるという話だったが、生徒会は当然ながら頭の悪い奴はいない。
いや、これも半ば俺の思い込みに近いのだが、それは結局間違ってはいないだろう。
「そうか。なら、助かる。……じゃあ、どうする? 勉強会をいつからやるかについては、正確にはまだ決まってないけど……俺達と一緒に待ち合わせて俺の家に来るか?」
「うん? 勉強会はアルマーの家でやるのか?」
「ああ。何でかそうなった。まぁ、幸い俺は1人暮らしだし、少しくらい騒いでも問題はないし」
もっとも、俺の住んでいるアパートの壁は、決して厚い訳じゃない。
少し大きな声を出せば、当然のように隣の部屋には聞こえるだろう。
もっとも、幸いにもと言うべきか、俺の部屋の隣に住んでいる人物は滅多に部屋に帰ってこない。
それが、仕事先に泊まり込んでいるのか、それとも単純に隠れ家的な意味であのアパートを借りているからなのか。
その辺りの事情は俺にもしっかりとは分からなかったが、それでも多少うるさくしても問題ないというのは、俺にとって好都合だった。
「ふむ、そうか。……アルマーの家、か」
俺の家で勉強をすると聞いた途端、何だか微妙な態度になる桐条。
何だ? もしかして場所が分からないとかか?
まぁ、桐条を俺の部屋に連れていった事はないんだが。
ただ、桐条なら俺が住んでいる場所は独自に調査して、しっかりと把握していてもおかしくないと思う。
である以上、こうして態度がおかしくなる理由は理解出来ないんだが……
「それで、どうだ? 桐条は来ると判断してもいいのか?」
「あ、ああ。うむ。そうしてくれ。私も出来る限りそちらに向かうようにする」
「そうか。そう言ってくれて助かる。ただ、一応順平達には桐条が来るのはサプライズゲストって事で内緒にしておきたいんだが、いいか?」
「内緒に? それは……いいのか?」
「桐条は色々と有名人だからな。出来れば、折角だから隠しておきたい。まぁ、俺達だけならそこまでしてもそんなに驚かないだろうけど、今回は何も知らない奴と
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