0249話『榛名の進水日ととある薬』
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出してきて、
「まさか、明石はやってくれるとはな。買っておいて正解だったかな?」
「テートク。それは榛名のための……?」
「ああ。渡せないから無駄に終わってしまうかもと危惧していたんだけどな」
そんな感じで話をしていると明石が執務室に入ってきた。
「お待たせしましたー! 明石、到着です!」
「まってましたヨー、明石! それでクスリというのは本当デスカー?」
「はい。まだ試していないので結果はどうなるか分かっていないんですけど妖精さん達と色々と話し合いながらも開発をしたこの『分離薬』を提督に試してもらいたいんです!」
明石の手には七色に光っている薬が一錠握られていた。
「うわっ……またすごい色の薬が出てきましたねー?」
「まだ秘薬の関係で色までは拘れませんでしたから許してください。でも、かなりの一品ですよ?」
「これを飲めば、榛名とまた分かれる事が出来るのか……?」
「理論上は……ですが、まだ試作ですのでせいぜい約二時間が限度だと思います。この薬も結構なお値段を費やしましたので複数量産の目途も立っていませんから大事にご使用くださいね?」
「わかった……」
《て、提督……無理そうでしたらすぐに吐き出しても構いませんからね?》
「大丈夫だ。良薬口に苦しだから我慢してみるよ」
それで明石から薬を貰って少し覚悟を決めながらも一気に口に入れて水で流し込む。
そして、
「「「…………」」」
みんなが無言で見守る中、まだ変化は起きないけどどうなのだろうか?だけど次の瞬間に、
「あ、提督の身体が光りだしましたね!」
比叡の言う通りに私の身体が光りだしていたのだ。
光が次々と私の横に集まっていって、そしたら榛名との繋がりが無くなったのを自覚した。
その感覚は五か月前の時と同じであった。
そして光が収まるとそこには榛名の姿があった。
「私は……」
閉じていた瞳を開く榛名。
それから何度か拳を開いたり閉じたりしている中で、
「やりました! 明石さん、分離できました!」
「よかったです……」
「榛名ー! 良かったデース!」
「比叡も嬉しいですよ!」
「明石さん、ナイスです!」
四人がそれで久しぶりに抱き合って喜んでいたのを見ていると明石がこちらへと振り向いてきて、
「それで……提督? なにか身体に異常とかはありませんか? 一応榛名さんが身体に戻るまでは経過観察しておきたいんですけど……」
「今のところは、ないかな……? 榛名との繋がりが切れている状態なのは確かだけど」
「そうですか。ですが薬の副作用があるかもしれませんので一応異常があったらすぐに言ってくださいね?」
「わかった。明石、色々とありがとうな……こうして榛名と対面できたのは明石の努力があった
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