ペルソナ3
1905話
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田も有里と同じく、学校の中でも有名人ではある。
だが、有里と違って学年が違うのであれば、恐らく真田が勉強を教えに来ても問題ないだろうと、そう思っていたのだが……
真田から返ってきたのは、首を横に振るという行為だった。
「悪いな、ボクシング部の連中に勉強を教える約束をしてるんだ。そっちを何とかしないと、大会の方も危なくなる」
「あー……そうか。一応こっちを手伝ってくれたら、模擬戦をやってもいいって言おうと思ってたんだけどな」
その言葉に、真田は一瞬で目が真剣なものになる。
そのまま何かを考えるようにして悩み出すが、最終的には苦渋の決断……見るからに血の滲むようなと表現するのが相応しい様子で首を横に振る。
「駄目だ……出来れば、アルマーに協力したかったんだが、どうしても都合がつかない。ボクシング部の中には、頭が悪い奴が多くてな」
あー……だろうな。
俺の偏見だというのは分かっているだろうが、やっぱりボクシングをやってる奴は不良とかそういう系統の奴が多いという印象がある。
そのような者達は、当然ながら勉強が得意という訳ではないだろう。
いや、別に月光館学園のボクシング部は不良がいる訳ではないが、以前部室に行った時の事を思えば、勉強が得意そうな奴はあまりいそうには見えなかった。
勿論全員が全て脳筋という訳ではないのだろうが、勉強を出来る奴と出来ない奴で分けた場合、圧倒的に後者が多いのも間違いないだろう。
そして真田は出来る方の筆頭な訳だ。
「そうか、分かった。そういう理由があるのなら、無理にとは言えないな。となると……どうするべきだろうな」
「ふむ、そうだな。なら美鶴に奴に頼ってみたらどうだ? あいつは学年でも常にトップの成績を維持してるしな」
真田は俺に、そう告げるのだった。
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