ペルソナ3
1905話
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」
「是非、お願いしますです、はい」
順平、宮本、友近と3人が揃って頭を下げていく。
「ちょっと……あー、もう。しょうがないわね。分かったわよ。でも、私とアクセルの2人だけだと足りないわよ? 西脇さんが手伝ってくれるの?」
今回の話を持ってきた人物に視線を向けるゆかりだったが、肝心の西脇の方はゆかりに向かって首を横に振る。
「あー、ごめん。私もテストではそこまで成績がいいって訳じゃないから、自分の勉強を優先させたいんだ」
「そう。となると……」
「有里でいいだろ。結構成績がよかったみたいだし」
迷っている様子のゆかりに、そう声を掛ける。
ゆかりも、このクラスにいるだけあって有里の頭がいいのは知ってる筈なんだが……
そう思ったのだが、ゆかりは気が進まない様子に見える。
「あー、能力だけを見ればそうかもしれないけど、能力以外を考えると……ねぇ?」
「あ、あはは。そうだね」
話を振られた西脇も、ゆかりの言葉に同意するように乾いた笑い声を漏らす。
それでも意味が分かっていない様子の俺に対して、ゆかりは少し呆れたように口を開く。
「あのね、有里君はクラスでも……いえ、学校全体で見ても人気があるのよ。そんな有里君と一緒に勉強したと知られてみなさい。間違いなく私が思いきり嫉妬されるわよ。いえ、それだけならいいでしょうけど、もしかしたらアクセルの家に自分も勉強したいって言って、何人……いえ、何十人もくるかもしれないわよ? それでもいいの?」
「あー……それは困るな」
そもそも、俺の部屋はかなり狭い。
荷物とかがあまりないからそれなりに広く見えるが、それでも何十人もというのは物理的に入れないだろう。
「うーん、そうなると有里以外に勉強の出来る人物がもう1人必要か。……うん?」
順平の方を見て、ふと思いつく。
なるほど、真田辺りなら何とか引っ張ってこれるか?
勉強に付き合ったら模擬戦をやるとでも言えば、何とでもなりそうな気がする。
「分かった。じゃあ俺に心当たりがあるから、そっちに聞いてみるよ」
「え? 誰か心当たりがあるの?」
「ああ。多分だけど大丈夫だと思う。誰なのかは……後のお楽しみって事にしておくか」
「……アクセルがそう言う時って、微妙に信用出来ないんだけど……まぁ、いいわ。他に誰かいる訳じゃないし」
結局心当たりがいなかったらしく、ゆかりはそう言って俺に丸投げをしてきた。
実際には、ゆかりは何気に顔が広い。
もっとも、広く浅くって感じである以上、この勉強会に呼び掛ける事は止めたのだろうが。
そうして話が大体決まったところで、休み時間終了のチャイムがなる。
西脇がそれじゃあ、と手を振って自分のクラスに戻って行くのを見ながら
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