ペルソナ3
1905話
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!」
そう言ったのは、何故か今回勉強を見る予定の宮本ではなく、順平だった。
「いや、何であんたが出しゃばってるのよ」
「ゆかりッチ、厳しい! ……いや、真面目な話、俺ッチもテストが結構危ないんだよね。もし下手な点数を取ったら……分かるっしょ?」
まるで冬に戻ったかのように、順平は震える。
どうやら順平の方も、宮本に負けないくらい危険らしい。
まぁ、順平の住んでいる寮には桐条もいるしな。
真田ならともかく、桐条の場合はテストで赤点を取るなんて事になれば、罰とかありそうだ。
そう考えれば、やっぱり寮に住むのも善し悪しだよな。
それに、寮だと盗撮カメラが仕込まれているし。
「あー……けど、宮本だけならともかく、順平まで教えるとなると、手が回らないぞ?」
宮本の様子を見る限り、かなり本格的に危険らしい。
そんな相手の様子を見ながら、順平を見ると……そっと、友近が手を挙げる。
「そのー……もし勉強をするのなら、出来れば俺もお願いしたいんだけど」
「完全に俺だけだと手が足りないな。となると……」
周囲を見回し、真っ先に目が合ったのは当然ながら近くにいたゆかり。
それと、離れた場所で眠っている有里。
……うん、これなら3人になるな。
「ちょっと、何でそこで私を見るのよ?」
嫌な予感でもしたのだろう。ゆかりがジト目をこちらに向けてくる。
ゆかりは別にテストで廊下に張り出される成績上位者という訳ではないが、それでも平均より上の点数は取っていると、以前何かの拍子に聞いた事がある。
そう考えれば、教えるには十分だろう。
「最後まで言わなくても分かってるだろ?」
「何で私がわざわざ三馬鹿トリオに勉強を教えなきゃいけないの? 勉強なんて普段からある程度予習復習していれば、そんなに問題ないんだから」
それは事実だ。
普段から予習復習をきちんとし、授業も寝たりしないで真面目に聞いていれば、成績の上位……とはいかないが、それでも平均点の前後くらいは取れてもおかしくはない。
要領が悪ければもう少し成績は悪くなるかもしれないが、それでも赤点を取るなんて事は、まず考えなくてもいい筈だった。
特に影時間に適性のある人間の場合、普通の人よりも3時間から4時間くらい毎日余分に使える時間があるのだから。
勿論タルタロスに挑んだりといったこともするが、それだって別に毎日という訳ではない。
そういう時は、それこそ完全に自由になる時間があるのだから、勉強をするつもりになれば、幾らでも出来る筈だ。
……まぁ、それがあってもやらないのが、順平なのだろうが。
「えー、そんな事を言わないで、頼むよゆかりッチ。このままだと、本当に危ないんだって」
「岳羽さん、頼む!
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