ペルソナ3
1904話
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怠げな目がズギュンとくる」
「その目で私を雌豚と罵って」
……おい、誰だ最後のは。
妙な趣味の奴が1人、混ざってなかったか?
声は小さかったから、多分俺以外に聞こえている奴はいないんだろうが。
ともあれ、相変わらず有里はクラスでも人気が高い。
だが、有里はキャーキャーとクラスの女達に黄色い悲鳴を上げられながらも、特に気にした様子もなく、軽く手を振ったり、頷いたりして答えているだけだ。
そうして俺達の近くにやってくると、俺と順平が一緒にいるのを見て、小さく笑みを浮かべる。
それがまた、クラスの中に黄色い悲鳴を生み出す原因となるのだが……うん、まぁ、何だかもうこの光景にも慣れたな。
「はいはい、声が廊下にも響いてるわよ。静かにして席に着きなさい。出席を取るわよ」
有里が入ってくるのに遅れて、数分。
鳥海が教室に姿を現すと、そんな風に言いながら教壇の前に向かう。
そうなれば当然他の生徒達も自分の席に戻り、HRの時間となる。
「さて、最近は夜中に出歩いている人もいるらしいけど、見つかったら補導されたりするから、くれぐれもそんな真似をしないように。特に、喧嘩騒ぎとかそういうのはもっての外よ。君達も来年は受験なんだから、内申書の件とかをしっかりと考えて行動するように」
……職員室でその辺りの問題が話されたのか?
まぁ、ポートアイランド駅の裏とか、思い切り不良の溜まり場だしな。
そういう場所に行ってる奴がいるかもしれないとなれば、やはり教師としては注意しておく必要があるのだろう。
「それと、来週の月曜からは定期試験です。皆、しっかりと勉強をしておくように。もし赤点を取れば、部活の方にも影響が出てくるから、その辺の自覚がある人はくれぐれも……く・れ・ぐ・れ・も、気をつけてね」
そう告げる鳥海の視線が向けられているのは、宮本だ。
あの様子を見ると、多分成績が悪いんだろうな。
宮本の場合は、典型的な体育会系の男だ。
良い意味でも、悪い意味でも。
だからこそ、成績の方は推して知るべしというところなんだろう。
宮本もそれを理解しているのか、うっ、と息を詰まらせている。
にしても、テストが近いとなると順平が張り切っている部活はどうなるんだ?
大抵こういう場合は、テストの何日前からかは部活が休みになる筈だと思うし。
勿論学校によっては違うのかもしれないが。
ともあれ、そんな風にHRが終わって授業に入る。
そして休み時間……
「ううっ、俺はどうすればいいんだ……」
朝のHRでの一件が効いているのか、宮本が思いきり頭を抱えていた。
どうやら俺が予想していた通り……いや、下手をすれば予想していた以上に宮本の成績は悪いらしい。
俺の場合は同じ
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