ペルソナ3
1904話
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いぞ」
「練習につきあう? アルマーは剣道の経験があるのか?」
「いや、大まかなルールくらいは知ってるけど、純粋に剣道そのものをやった事はないな」
その言葉に、宮本の表情が微妙なものになる。
「こう言っちゃなんだが、うちの剣道部は結構強いんだぜ。それこそ、全国大会に出るのは珍しくないくらいに。人数も多いし、幾ら真田先輩にボクシングで勝てる実力があるからって、そう簡単に剣道が出来る訳じゃないと思うんだが」
「なるほど。普通ならそうかもしれないな。けど、残念ながら……という表現が相応しいかどうかは分からないが、俺はボクシングも剣道と同じように大まかなルールくらいしか知らないぞ?」
それは、紛れもない事実だ。
剣道もボクシングも、俺は大体のルールしか知らない。
例えば、剣道は面、胴、小手、突きで1本となり、2本先取だとか。
そういう大まかなルールはともかく、細かなルールについては全く何も知らないのだ。
だが、ボクシングでも同じような状況であったが、それでも俺は真田に勝つ事が出来た。
……まぁ、言っちゃ悪いが、スポーツというのはある程度能力の近い奴と戦うのが普通だ。
それこそ、ボクシングでは体重によって幾つも細かく分けられているように。
そんな中に、混沌精霊の俺が入っていくという時点で、とてもじゃないがフェアとは言えない筈だ。
そういう意味では、剣道も同じなのだが……順平が具体的にどれくらい強くなるのか興味があるしな。
そういう意味では、剣道部にとってもそこまでそんな取引ではない……と、思う。
勿論、それが気にくわない剣道部の面子もいるだろうが。
月光館学園の剣道部が強豪なら、当然そこにはプライドの高い選手もいる筈だ。
そういうのにしてみれば、剣道部に入った訳でもない部外者が顔を出すというのは、やっぱり面白くない出来事だろうし。
「うーん……まぁ、顔を出すとかそういうのはいいと思うけど、うちは結構厳しいぜ? それでもいいのか?」
「ああ。順平がそれ以上動けなくなっているのを、しっかりと見させて貰うよ」
「っておい! それが目的かよ!」
反射的に突っ込む順平だったが、そのタイミングのいい突っ込みはクラスの中に笑いをもたらす。
そうしてクラスの中が和やかになってきたところで、教室に有里が入ってきた。
そう言えば、順平はいたのに有里はいなかったんだな。
何かあったのか? ……普通に考えれば、寝坊しただけだろうが。
基本的に面倒臭がりで、『どうでもいい』が口癖の有里だ。
出来るだけ多くの時間を眠る事に費やしたいのだろう。
「おはよう、有里君。今日も素敵ね」
「おはようございます、有里様。その眠そうな顔も素敵ですわ」
「有里、おはよ!」
「ああ、その気
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