ペルソナ3
1904話
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知らないからこそ、友近は順平がそう言ってるのを理解出来なかったのだ。
「本当か?」
そして、もう1人。
順平が剣道部に入ると聞いて、黙っていられない人物がいる。
それは、順平の友人にして剣道部に所属している宮本だ。
この場合、本来なら寧ろ友近よりも先に驚いてもおかしくなかったと思うのだが……この辺り、色々とあるんだろう。
ともあれ、宮本の言葉に順平は頷く。
「ああ。防具とかも一応用意したし」
防具を用意、か。
それは恐らく、桐条が出した資金だろう。
剣道の防具一式は、結構な値段がすると聞いた事がある。
以前ホワイトスターで近衛や桜咲、神楽坂と会って、超包子で一緒に食事をした時だったが?
その雑談の中で何気なく話した内容だから、本当かどうかは知らないが。
それに、もしかしたら防具は部活で管理しているという可能性もあるし。
ともあれ、影時間の対処のために順平に戦い方の訓練をさせるという意味で、剣道部に入れるというのは俺が提案した事でもある。
ともあれ、順平が剣道をやりたいから剣道部に入るのではなく、影時間にシャドウとの戦いで必須だと判断したから剣道部に入る。
だとすれば、必要経費として桐条グループが防具を用意するのは当然の事なのだろう。
順平の頷く声に、宮本は嬉しそうに笑みを浮かべる。
……何故かジャージ姿の宮本は、それでも注意されないんだよな。
だからこそ、宮本は宮本として非常に目立ってるんだが。
もっとも、考えてみれば順平だって帽子を被っていても注意された事がない。
教師の中には鎧を着てるようなのまでいるし……その辺り、月光館学園はかなり自由な校風なのだろう。
「そうか。……アルマーはどうするんだ? 順平が剣道部に入ったって事は……」
「ちょっと待ったぁっ!」
俺にも剣道部に入らないか? と尋ねる宮本の言葉に待ったを掛けたのは友近だ。
「順平だけじゃなくて、アルマーまで剣道部に引き入れられたら、俺はどうすればいいんだよ!」
「いや、俺はお前が何を言ってるのかが分からない」
「だから、放課後に誰と遊べばいいのかって聞いてるんだよ!」
そう告げる友近の表情は、非常に真剣なものだ。
いや、別に俺と順平以外に友人がいない訳でもあるまいに。
何だかんだと、人当たりのいい友近だけに、俺達以外にも当然友人はいる。
放課後に街中で遊んでいるので、そちらでも友人がいるのは間違いない。
だが、それでも友近にとって俺や順平のように気楽につきあえる友人というのは多い方がいいのだろう。
そんな友近の言葉に何かを感じた訳ではないが、俺は宮本に言葉に声を掛ける。
「そうだな。俺が剣道部に入る事はないけど、たまになら練習につきあってもい
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