ペルソナ3
1903話
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略した事により、それなりに戦闘の回数は多かった。
勿論ゆかりや荒垣にはまだ全く敵わない程度の力しかないのだが、それでもテーブルのシャドウと戦っている時は、ある程度ゆかりと連携も出来ていたようだしな。
そんな訳で、少しは成長した……と言ってもいいと思う。
それでも、現在の最前線たる俺達のいる場所で戦うには、まだ戦力が足りないけどな。
「それと……」
一旦言葉を切り、俺は改めて順平に視線を向ける。
ゆかりと何か話している様子だが、ゆかりもちょっと前までのように、順平の態度に苛立ちを覚えている様子はない。
「順平だが、これから先もタルタロスで戦わせるつもりなら、きちんと訓練はさせた方がいいと思うぞ。折角の大剣も、我流……という表現ですらちょっと難しい程度の技量だと、死ぬ可能性が高い」
「……そうか。一応素振りとかはしているのだが、やはりしっかりした訓練は必要か。有里が特に何の訓練もしていなかったが、普通に戦えているのを見ていたから、そちらには気が回らなかったな」
「あー……有里はな」
俺から見ても、有里は戦闘について高いセンスを持つ。
それでいて、ペルソナチェンジという有里だけの特殊技能も持っている事もあり、桐条達にとっては非常に希少な戦力となっている。
俺が有里をこの世界の主人公だと考えている理由の1つだな。
そんな高い戦闘センスを持つ有里がいるだけに、順平への対応が疎かになったのは間違いないだろう。
……もっとも、順平の性格から考えると、戦闘訓練をやれと言っても、きちんとやるかどうかは、微妙なところだろうが。
今の順平なら、どうなるかは分からないが。
「取りあえず、順平の場合は要戦闘訓練だ。桐条グループの方で大剣専門の訓練プログラムを作るなり、してもいいんじゃないか?」
「うむ。出来るだけ早くそうなるように、こちらでも手を回そう。他に何か気が付いたところはなかったか?」
そう尋ねてくる桐条の言葉に、何かあったか……と首を傾げる。
だが、すぐにあのテーブルのシャドウとの戦いを思い出す。
「番人シャドウとの戦いで、敵が毒っぽい魔法を使ってきた。一応解毒はしたけど、念の為にしっかりと病院かどこかで見て貰った方がいい」
多分大丈夫だとは思うんだが、それでも念には念を入れた方がいいのは間違いない。
特に、今は大丈夫でも、後で何らかの悪影響が出るという可能性もある以上、そう簡単に完全に信じるという訳にはいかないのだ。
「分かった。病院の方で検査の手配をしよう。……伊織!」
そう呼ぶ桐条の言葉に、順平が顔を向けてこっちにやってくる。
桐条の隣にいる俺にも視線を向けてくるが、カストールの件を含めて今回の一件で俺に対して思うところはなくなったのだろう。
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