第七章 C.D.の計略
うたわれるもの
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だが、それに対してショウはゆっくりと魔導八天を取り出して嗤った。
「そうだな。じゃあここはこう返しておく」
ヒュ、シュカン―――――――!!!
「混ざりもんのお前さんに、オレ達を止められるわけないっしょ?」
ドォン!!!
真っ二つに切り裂かれた縁談が、後方に落ちて爆発する。
それを背に受け、ショウは射抜くかのように剣の切っ先を向けて宣言した。
「行くぜ。どうやら、神ってのはどうも俺の敵みたいだからな!!!」
ドッッ!!!
一斉に駆け出す、ショウと三獣。
それに合わせて、ハクオロが炎弾を吐き出して黒ウィツァルネミテアの視界を一瞬封じた。
『ヌゥッ!!』
爆炎の中から現れる黒ウィツァルネミテアは、さしたるダメージはないように見えた。
だが、焦げた顔面が再生していく間に彼は何かを感じ取った。
「ハァっ!!」
ドンドンドン!!と、威吹鬼の音撃管・烈風の先端から、共鳴して音撃を発する鬼石が次々にウィツァルネミテアの身体に埋め込まれていった。
だが、その肉体の大半は堅い外殻に覆われている。
それを切り裂くのは、トウカとショウだ。
次々に切り裂かれていく肉体はその場から再生するが、その間にそこへ鬼石が的確に撃ち込まれ、埋め込まれていく。
様々な部位を次々に斬られるため、黒ウィツァルネミテアは撃ち込まれていることにすら気づかない。
その中で、顔面がようやっと再生した。
ここ一面をまとめて焼くかと、口内に炎があふれてくる。
だが、その口をハクオロが抑えようと伸ばしてきた。
それを止めようと火炎放射を吐き出すも、ハクオロの手は止まらず上顎と下顎を掴み取った。
「閉じてろ!!」
『ぐゥブ!?』
吐き出すはずの炎が押さえつけられ、鼻や目からボシュウ!!と炎が噴き出す黒ウィツァルネミテア。
その肉体は前回以上の再生能力を得た代わりに、元が魔化魍ということもあって炎に弱いという特性まで得てしまっていたのだ。
とはいえ特別弱いわけでもなく、密度が濃いためただの炎ならばこんなにはならない。
だが、ウィツァルネミテアの炎というものは、ハクオロのもので「EARTH」の中で随一の高火力。
それと同等の炎ならば、焼けてしまうのも納得がいく。
黒煙を上げる、黒ウィツァルネミテアの左目と鼻孔。
だが、まだ生きていた右目がハクオロの腕を捉え、噛み千切ろうと顎を開いた。
が、そこに叩き込まれる響鬼の音撃棒。
真上から二本揃って叩き込まれたそれは、ケルベロスの降下速度と、そこから飛び降りた響鬼の速度、そして彼のパワーが重ね合って、一撃で黒ウィツァルネミテアの顎を叩き落とそうと襲い掛か
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