第七章 C.D.の計略
うたわれるもの
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」
「わからぬならそれでもよい、だが聞くのだ。某の復活は、ある存在に・・・・がブォッ!!!」
「な」
「え!?」
絶鬼は、何かを告げようとした。
なにか、大事なことをだ。
だがそれを告げる前に、彼の口からあふれ出した黒い泥がそれを阻んだ。
ただの吐瀉物ではない。
ましてや、このタイミングで音撃による崩壊がピークを迎えたわけでもない。
それは、何かの肉だった。
真っ黒に染まってなんだかわからないが、ウジウジとうごめいている何かの肉片だったのだ。
「絶鬼!!」
「響鬼さん、あれ!!!」
回り込み、響鬼のそばに寄ってきたイブキが、絶鬼を指さして叫ぶ。
そこは、絶鬼の腹部。
響鬼が確かにあけた、音撃刃による傷跡が、きれいさっぱり消えている・・・・
「おい!まだ絶鬼は倒してないのか?」
「ショウ!!」
「ここら辺の魔化魍はすでに倒したぞ・・・どうしたのだ?」
「これで最後です!!っと聖上、ご無事で!!」
「ハクオロさん!!トウカさん!!」
一体、目の前で何が起こっているのか。
状況を理解できない二人の前に、ショウとハクオロ、トウカが魔化魍を撃破して合流してきた。
「何やってんだ?絶鬼は倒したのか?あれ」
「いや、それが・・・・」
「まだなら早くしないとだぞ。一旦全殺ししたとはいえ、魔化魍はまた溢れ出るからな・・・・なにあれ?」
「やっと気づいたのか」
やってきたばかりのショウが、目の前の光景から推測できる程度の内容を放すが、どうやら状況はそれ以上であるらしい。
首を傾げ、絶鬼の様子を眺める。
「げふっ、グァ・・・ぁあああ!!」
「絶鬼!!」
絶鬼はもはや、音撃を喰らった時の心地よさを失っていた。
吐き出したあの黒い肉片は、まだ彼の体内からあふれ出ようとしているのかぼたぼたと落ちていく。
しかも、そこ以外からも溢れ出ようとしているのか、上半身を丸めた絶鬼の背中がぼこぼこと波打つ。
その絶鬼へと駆け寄り、肩を掴んで落ち着かせようとする響鬼。
ガシッ、と両肩を掴んで、何があったのかと叫ぶ。
しかしそこで、ハクオロの声が待ったをかけた。
「ゲァ・・・」
「おい絶鬼!!」
「はな・・・れ・・・・」
「響鬼殿!!ダメだ!!」
「え」
ブンッ、バチィッ!!
「グぁ・・・!!!」
ハクオロの言葉に思わず振り返る響鬼。
すると、振るわれた絶鬼の腕にブォンと身体が浮き、8メートルは吹き飛ばされてしまった。
「あだっ!!」
腰から落ちる響鬼だが、膝立ちになって体勢を戻す。
そ
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