第七章 C.D.の計略
うたわれるもの
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ず、猛士という組織の代表としての発言しかなかった彼に、賛成意見を述べることはできなかった。
そして彼は少数で行ったにもかかわらず、自分以外の犠牲を出すことなくこれを鎮める。
後世に残る「オロチを鎮めるには公家の血の者が必要」とされるのは、元一介の侍であった男に救われたなどと伝えられては、公家の存在意義への疑問と権力の弱体化を恐れてのこと。
※現に、現代でのオロチ現象は公家ではない響鬼主導で沈めることができた。
大地の太鼓の外から、そしてそれだけではなく中からも音撃を響かせ、そのまま埋もれていき自身を音撃の塊として自分ごと封印。オロチ現象を鎮める。
だが数百年にわたる悪意の蓄積で、その人格が染まっていった。
そもそも悪寄りであった彼の正義感は、更生したとしても残っていたのである。
そして、短期間に大地の太鼓を刺激されたため、目覚め、数年間の眠りを経て復活。
使用音撃は打撃。属性は、鬼としては珍しい「水」。
火炎鼓を用いた音撃の型は「剛撃一破」「無想連打」「水波剛滅」「激流怒涛」
彼がオロチ現象を沈められたのは、地下水脈に音撃を叩き込むことができたから。
「某は絶鬼と申す者。貴殿も鬼であるか」
「人々の悪意は消えぬ。ならば、某はそれを断絶する」
「人は救いきれぬ・・・・悪は断じて許されぬ!!」
はたして、彼は悪鬼になってしまったのか。
人を滅ぼすという彼の眼には、悪意よりも哀れみの色が強かった。
「完全懲悪。某は亡霊よ。過去より積み上げた怨嗟が滅ぼす。主らを滅ぼすのは、人間自身也!」
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