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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
出会う絶鬼
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ろう。
おそらく、この男は現代のイブキと友なのであろうな、と容易に推測した絶鬼。

ならば、と音撃棒を握り締め、彼もまた思いを音撃に乗せて叩き込んだ。


「信じるだと?先に裏切り折ったのは、あ奴の方よ!!」

『何がアンタをそうさせた!!イブキはあんたの考えを変えるほどの男だったんだろう!!』

帰ってくる返答。
全身を打たれているというにもかかわらず、よくもまあやるものだと絶鬼は皮肉を込めて笑う。


「我らは契りを交わした。我ら例え立場は違えど、久遠の友であると。決して見捨てぬ、時に血よりも強固な友情で繋がれた兄弟であると!!!」

「だが、某の提案を離したとき奴は何も言わなんだ。一言もだ!!何かを言おうとする素振りもなく、後々何かの説明もなく!!そして、某を捕えよという命のもとに、数人の鬼が某らを牢に送ろうとやってきた!!」

「某はその場を脱し、想いを共にする同志数名と共に儀式の場へと――――ここへと参った!!」

「その中で、某は見たのだ!!イブキは・・・・あの男は、某が逃げ惑う様を屋敷の上から見ておったのだ!!」

「奴は嗤っていたのだ!!友を信じ、うまくいくと話し合っていた某のことを、駆けまわる某を見て、嗤っていたに違いない!!」



『それは違うだろう。その時のイブキは、立場もあってあんたに協力したくてもできなかったんじゃないのかい?』

「それは後世に残った文献からの物だろう?そんなもの、奴らの都合のいいようにしか書かれていないに決まっておろうが!!」


確かに。
絶鬼の資料は、後半が破り捨てられて抹消されていた。
オロチ現象に関しても「公家の血が必要となる」とまで書いて、絶鬼の功績を奪い取った。


絶鬼は、あの地中にいながら知っていたのだ。
それが所詮、人という生き物の姿なのだと。

どんなものであろうとも、
行き詰めればその程度の浅ましさしか持ち合わせないのだと。


「人は救いきれぬ・・・・悪は断じて許されぬ!!」

『ふざけるなよ!!あんた、そういって自分の言い分だけで相手のこと全然わかろうとしていないだろう!!』

「至極当然!!相手を知ろうとし、あれほど親しかったイブキとて、その腹の一物を某は見抜けなんだ。ならば、一体誰のことをわかることができると申すのか!!!」




「絶鬼」




叫び、打ち、もはや響鬼の目も霞んできたころ。
静かな声が、疾風と共にやさしく絶鬼の耳に届いた。

誰だ!!と、絶鬼が振り返り腕を振るった。


水鞭が唸り、ススキを切り裂く。
ハラハラと散るススキの中が見え、そこから現れたのは一人の男性。


袴姿――――というには、少し厳かしい。
まるで昔の貴族の
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