第七章 C.D.の計略
打ち合う強者
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然らば、御免」
スゥッ、と光と共に変身を解き、その光と共に絶鬼はその場から消えていた。
ショウはその跡をただ黙って見つめていた。
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「ショウ!来ていたのなら」
「すまないなヒビキ。俺もついさっきついて出くわしたんだ」
救護班と、壊れた家の改修作業の兵が来たころになって、ようやくヒビキとショウは話を始めた。
ハクオロは、様々な方面に絶鬼捜索の包囲網を広げているところで、今はいない。
「あれが絶鬼か・・・」
「ああ。何でも200年前の鬼だとか」
ヒビキが、ショウに絶鬼の話を簡単に済ます。
それを聞くショウだが、どうにもその顔に驚きがない。
「知っていたのか?」
そう聞く響鬼だが、ショウの顔がますます驚きから遠のいていった。
むしろそれは、申し訳なさそうなものと言えるだろう。
「すまない。もしかしたらと思ったが、俺の予想が当たってたみたいだ」
「ん?どういうことだい?」
溜息を掃き出し、目を閉じるショウ。
そして、思い切っていくかと、言葉を漏らした。
「絶鬼が出てきたのな。俺のせいなんだ」
「・・・・は?」
話は、そう。
ヒビキとショウが初めてであった時点まで遡る。
それはすなわち、ヒビキと「奴」との戦いであり、我々の言葉でいうならば「第一章」での話である。
あの時、ショウは「大地の太鼓」に自らの波動を送り込み魔化魍を活性化、大量発生させ擬似的な「オロチ現象」を引き起こしていた。
魔化魍の大量発生という「オロチ現象」
かつてはヒビキがイブキ、トドロキと共に出向き、多数の魔化魍の中を潜り抜けて「大地の太鼓」に向かい、そこから直に清めの音撃を叩き込んで沈めたこともある現象だ。
それを利用して、「奴」はヒビキたちをおびき寄せて戦った。
つまり「大地の太鼓」は短期間に二度――――否、それを再び鎮めるために再度叩いたため三度、刺激されたことになる。
絶鬼は、そこにいたのだ。
その太鼓の地下深くに、絶鬼は200年前から眠り続けていたのである。
どういうことだ?とヒビキの疑問。
ショウの話は続く。
絶鬼は、200年前に発生したオロチ現象を沈めた鬼だ。
当時の鬼たちは、無尽蔵に沸く魔化魍の対処に追いやられ、さらにはその戦いのさなか鬼も倒れて窮地に立っていた。
一度怪我をしても、現代ほどの医療レベルがなかった時代だ。死にやすさは、倍以上だったのだろう。
そんなオロチ現象が発生したなか、絶鬼は以
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