第七章 C.D.の計略
猛撃する絶鬼
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響鬼を見つけたのは、翌朝水遊びをしに川まで来た、村の子供たちであった。
〜〜〜〜〜
「そうか・・・子供たちのおかげかぁ。おやっさん、俺の話はこれだけです」
『絶鬼・・・・・確かにそういう名前なんだな?』
「そうでしたね。何か知ってるんですか?」
一連の話を終え、勢地郎に何か情報はないかと聞く響鬼。
だが、モニターに映る勢地郎の顔は重く険しい。
『いやぁ。それが、どこ見てもそんな名前の鬼は載ってないんだよねぇ』
「関東支部じゃないってことですか?」
『違うねぇ。今関東支部に所属している鬼は、キョウキ君を含めて12名。でも絶鬼なんて鬼はその中にも、そして全国の鬼の中にもいないんだよ』
「・・・じゃああいつは?」
「独学かもしれない、な」
「独学!?」
ふと、響鬼の零した言葉に驚愕する京介。
鬼に変身するには、その強力な肉体への変貌に耐えるために相当の修業を行わなければなれるものではない。
それを、独学でそこに至ることなど、果たして可能なのか?
結論から言って、可能である。
その事例が、今京介の目の前にいるのだから。
「俺も、師匠なしで鬼になったわけだし」
「あ、そういえばそういってましたね」
『う〜ん・・・でも、そいつお前さんの紅と同じ状態になったんだろ?』
「そこ、そこなんですよ〜。いやね?俺もあの状態になるには、夏になるたび鍛えなおしてるのに、あいつにはその感じはなかったんだよな」
『それに、あの状態になれる鬼は今、全国を探してもヒビキだけだ・・・・・うん、わかった!』
う〜ん、と考え込み始めてしまう三人だが、勢地郎は「よし!」といって手を叩く。
『それについては、こっちでもっと調べてみる。場合によっては、本部のほうにも顔出ししなきゃならないと思うから、時間がかかるかもしれない』
「あまり期待しないで待てってことです、か」
『ま、こっちも頑張るからさ。ほかの鬼の増援はいるかな?』
「呼ぶなら、イブキかトドロキで。生半可な鬼じゃ、返り討ちに合うから」
『わかった。任務が終わったら、そっちに向かうよう言っておこう』
「ありがとうございまっす」
シュッ!といつも通りの礼をして、通信を切る響鬼。
しばらくして、調査隊が戻ってきたが特にめぼしいものは見つけられなかった。
魔化魍が出現しなかったのは、あの絶鬼が先に倒していたからであるのだから、それに関してはすでに解決していると言っていい。
では絶鬼の手掛かりはというと、足跡があるくらいであった。
それも途中で途切れており、どこに向かったのかは謎のままであった。
「では、我々
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