第七章 C.D.の計略
消える魔化魍
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次に首から上だけの変身解除を会得するのだ。
そして鬼のままでいるわけにもいかないので、変えの服を持ち込むのも当然のことである。
そしてヒビキの言う通り、後ろに積んである多くの私服は、それだけこの先で変身回数が多いということにほかならず
「よっし!!今日はどんどん行こう!!早くしないと、被害が出ちまうかもだしな!!」
「げぇえ・・・この人ホントスパルタだ・・・・」
げっそりしながら、それでもヒビキの後ろに乗る京介。
そして、次の任務後へと急行するのだ。
鬼の修業は、なってからだって半端ではないのだ。
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「う〜ん?どういうことだぁ?」
「ヒビキさーん!!こっちにもいませんよー!!」
「おーう!!わかったー!!」
オトロシ撃破からすでに八時間が経過していた。
日は落ち掛け、あと30分もすれば山の向こうのうっすらとした日の光も消え、あたりは闇に包まれるだろう。
場所は、先ほどの土地から遠く離れてはいるが、山奥であることは変わらない。
ただ一つ特筆すべき点があるとすれば、ここはトゥスクル周辺だということだろう。
魔化魍は「悪意」を吸って自然発現する場合もある妖魔だ。
つまり、人が存在すればその地方に現れることは珍しくなく、地脈などの流れに乗って一点に集まると具現化する。
なので、鬼たちの組織「猛士」も全国に支部を持っており、各エリアに十数名の鬼が在籍している。
「あいつはできるようになると調子に乗って失敗する奴だから」と、鬼になった京介を追い立てるように魔化魍にぶつけるヒビキは、関東支部範囲内の任務を次々に受けていた。
出来るだけタイプの違う魔化魍を選び、京介にぶつけることで経験を積ませようという算段だろう。
しかし、最初のオトロシを撃破してから数時間かけてバイクで向かった先の半島の海岸では魔化魍を発見することはできず、そのまま今度は内陸へと向かい廃村と湖を調べたが、そこでも魔化魍は見つからなかった。
そしてさらに奥地へと入り二人はトゥスクル入りをしたわけだが、そこでも魔化魍は見つからなかった。
「どういうことだろ。な?」
「俺に聞かれても」
「いやぁ、俺は倒す専門だからさ。そういうの詳しいだろ?」
「ヒビキさんはもっと勉強してください。っていうか俺もかじった程度しか知らないですよ」
とはいえ、このままここで言葉を交わしているだけではキリがない。
一応は明かりとなる道具もあり、また野営道具も簡易だがもってきている。だが、この山の中では星の光もさえぎられるので真っ暗だ。あ
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