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世界をめぐる、銀白の翼
第七章 C.D.の計略
戦いと欲望の質と決着
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チーターレッグを活用しての翻弄。

そして一瞬のスキをついて肩を掴み、その胸元に連続での蹴りを打ち続け始めた。


だがそれを受けて何もしないトーチではない。
時間にして二秒。回数にして80回以上蹴られたトーチは、即座にベルトにグリズリーを表示した。


直後、オーズが胸元から火花を吹きだして弾き飛ばされた。
地面を転がり、受け身をとってそのまま起き上がるオーズ。

だが、それを狙ってかトーチの爪がオーズの首や腹などの急所を狙って襲い掛かってきていた。


数多くの戦闘の経験から、オーズはそれを回避できていた。
だが、次第に追い詰められている。段々と回避の余裕が削り取られて


「映司!!」

「邪魔をするな!!」

アンクが炎弾を放つが、それを弾き返されてアンクが後退する。
その隙に屑ヤミーを召喚し、アンクの足止めを命じるトーチ。


そして更にその隙を殺すかのように、トーチのベルトのメダルがパンサーへと切り替わり


「シュッ!!」

「ウがっ!!!?」


パンサーレッグに空いていた穴から、一気に噴き出したジェット噴射で、トーチの動きがオーズを凌駕した。
ドンッッ!!といきなり体当たりをされたオーズは、倉庫の壁に激突して貫通、三つほど先の倉庫の中から、よろりと外に現れ出てきた。


それを狙って、今度はカイゼルコアメダルを表示して突っ込んでいくトーチ。
オーズがそれに気づいた時にはもう遅く、彼の胴体は挟まれ、大型クレーンに叩き付けられてぶら下がった。

そして角をひっこめ、次にグリズリークローでオーズの首根っこを掴む。
一瞬オーズの身体が角から離れて解放されるが、すぐに首からクレーン車に押し付けられてまた同じような姿勢になった。



「お前はただ、王の力を得ただけだ。その器があったとしても、貴様に統治の器はない!!支配など、貴様のものではないのだ!!」

ギチリと、トーチの腕に力が籠められる。
ガッ!!と息を掃き出し、その腕に掴みかかるオーズだが、その万力はみじんも揺らがなかった。

「俺が支配する。されるのは貴様だ!!その命を微塵に切り裂き、串刺し、踏みつぶして俺は貴様の玉座を手に入れる!!!グッ!?」


意気揚々と叫ぶトーチ。だが、その最後に声を上げて痛みを訴えた。
オーズの、自分の腕を掴む力が、強い。


(何だ今のは。力は変わっていない。にもかかわらず、なぜ俺は痛みを・・・・?)


「お前のは欲望であって欲望じゃない」

「・・・・なんだと?」

「欲望っていうのは、生きようとするエネルギーそのもの」

カチチン


「何かを成し遂げようと、何かを満たそうとして、そのために精一杯人生を駆け抜けるだけ
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