第七章 C.D.の計略
奪われたセルメダルと突進と目的
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んばかりに今にも倒れそうな膝立ち状態の映司の首元に切っ先を当てる。
今の映司には、それを回避することも防ぐこともできない。
だから
ガシッ
「む?」
掴んだ。
そして、それを手すりか何かのようにして頭を上げた。
「じゃあ・・・・・聞かせてくれ・・・・お前の望みは・・・・?」
トーチの目的。
トーチの欲望。
それは一体何なのかと、映司は小さな声で尋ねた。
トーチはそんなことか、と肩を笑わせ、片手をひらひらと振りながら答える。
「無論、支配だ。力があればいいというものではない。どう使用するかだ。どのように支配するかだ!!俺はこの力を、総て支配へと使わせてもらう!!」
「何のために・・・・?」
「なんだと?俺が支配したいと思っているからだろう?」
「なんで支配したい?何が・・・・お前をそうさせる?」
「俺が支配したいのはなぜか?だと・・・・?それは」
「お前は支配したい、頂点に立ちたいとは言うけど、じゃあそれでどうするつもりなんだ?」
「俺は・・・俺は、支配し、統治し、そして・・・そして・・・・?」
トーチの動きが、徐々に揺さぶられていく。
それはまるで、心の動きをそのまま投影したかのような揺れ具合。
少し上を見上げて、考える動作。
んーと・・・としていくと、そのまま体がズリズリと後ろへと下がり、映司の首元からメダジャリバーの切っ先が離れていく。
「俺は支配したいんだよ。頂点に立ちたいんだよ。総て一切この世の万物を俺の下に置きたいんだよ」
「そして俺は・・おれは・・・・俺はどうしたいんだっけ?」
「いや、そんなことはどうでもいいんだ。俺はただ支配する。君臨する。蹂躙する。俺は人類の上に立つ」
「そう、そうだ、それだけだ。それだけでいい。それ以外はいらない。それ以外は不純。それ以外は不信。それ以外は不要。それ以外は不快―――――」
「何のためになどいらない。考える必要すら微塵もない。そうさ、そうだろ?・・・・ただ!俺は!!この世のすべてを統治するだけの存在であるのだからなぁァァアアアアああ!!!」
《トリプル!スキャニングチャージ!!》
「嗚呼ァアッッ!!」
「アブねぇっ!!」
トーチが叫ぶと、メダジャリバーのオーズバッシュが発せられた。
少しは動けるようになったアンクが映司に飛びつき、その体を倒すことで直撃を回避。
しかし、そのせいで倉庫は倒壊。その轟音と土煙の中で、トーチはその姿をくらませていた。
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