第七章 C.D.の計略
奪われたセルメダルと突進と目的
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もそも、そんなことを気にできるのかどうかすら疑問である。
地面を這い、首を上げるアンク。
苦々しい顔をしながら、右拳を地面に叩き付ける。
不安が的中した、と。
仮面ライダーオーズ/火野映司は、その欲望の大きさから「オーズの器」にふさわしいとアンクからのお墨付きの人物である。
故に、コンボの消耗も初回は倒れたものの気を失うことなく耐え切り、その後はその使用にも体が慣れたのか、克服されていっていた。
だが、負担は負担である。
いくら映司がどれだけの適合をしていようとも、オーズのコンボから「疲弊、負担」の言葉が消えることはない。
午前
ラトラーターコンボでトーチとの戦闘。
正午過ぎ
サゴーゾコンボでツキノワグマヤミー撃破アシスト。
そして今、シャウタコンボでのトーチとの二度目の戦闘だ。
かつての強敵ポセイドンの時も、こんな短時間にコンボを多用はしなかった。
無論、ガタキリバコンボから全コンボ変身をやってのけた映司である。それだけならば倒れる道理はない。
だが相手がこれだけの力を持つのならば話は別だ。
変身・維持だけでも消費するコンボ。
戦闘が長引けばその分消耗は激しいのは当たり前。しかもその戦闘すべてでスキャニングチャージを実行していればなおさらのこと。
そして更に、負傷していればそれは一層加速する。
相手がヤミーや並の相手ならば、いくら変身しようとコンボを使用しようと映司には問題はない。
無理だ無理だと言いながらけしかければ、20回くらいは変身できるだけの度量がある、とアンクは思っている。
だが、やはりこれだけの、並大抵ではないこの相手では、もはや映司は変身維持すらままならないほどに消耗してしまったのだ―――――!!!
「グ・・・・!!!」
だが、それでも
(バカ・・・やめろ!!!)
「ガ・・・・あ・・・はは・・・・まだ、立でる・・・ゴホッ」
それでも自分の身体が動くのならば、立ち上がり続けるのが火野映司という男である。
自ら砕いた木箱の中に入っていたのか、メダジャリバーを杖のようにして立ち上がった。
持ち上がることもままならないのか、切っ先を地面に当ててジャリジャリと進む映司。
バァン!とスライド式の鉄門をついに押し倒し、トーチが倉庫内へと侵入してきた。
グラリと揺れる映司の頭。
ズルズルと引き摺る足だが、前に出ることはできる。
その姿を見て、トーチは意気揚々とでもなく、しかし蔑むようでもなく、告げる。
「なんだその姿は。それでよくも王であると名乗れたものだ」
「・・・・・」
「各生物の力を結集させし王・グリード。それらすら総べた絶対
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