第七章 C.D.の計略
奪われたセルメダルと突進と目的
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・おぶっ・・・・!!」
無数の足に分裂したタコレッグによる水中連撃。
数の差も手に余るが、それ以上に水の抵抗というものがこれでなかなか厄介なもので。
純粋なステータスにおいて、すでにオーズを上回ったトーチが、この「水中」という条件ただ一つで、オーズの力と大きな差をつけられている。
トーチの力は減り、オーズの力は増加する。
その二重の効果により、すでに力関係は逆転していた。
このままでは負ける。
そう、そのトーチの推測は正しい。
焦りが次第に焦燥へと変化し、苛立ちを募らせていくトーチだが、彼のメダル生物ゆえの冷淡さが残る部分が、確実な未来を予測していた。
一方
このままならいけるのではないか。
そう思い始めたのは後藤に伊達だ。
水中戦となるなら、こちらもそれ相応の装備が必要になるが、この相手なら大丈夫かもしれない。
そう、やはりその考えは正しい。
だがそれら各々の読み、推測、考えは全て、アンクの不安要素一つで粉々に吹き飛んだ。
「アバババババババ!!ダッッ!!」
「ぐぉっ」
タコレッグによる連続の全身打撃。
無酸素状態は別に問題ではないが、そのダメージはトーチの体内に確実に響いていた。
オーズは大きくトーチを蹴り飛ばし、自身も距離をとって旋回し加速する。
そしてベルトにスキャナーを通し、エネルギーを足先に溜めてそれを一気に放出し
《スキャニングチャージ!!》
「ハッッ!!」
水流の動きに乗って、ウナギウィップが一直線にトーチへと伸び、その両手首に巻き付いて捕縛する。
そしてそれを引き付け、狙いを定め、タコレッグを回転させドリルのように貫くシャウタコンボのスキャニングチャージ・オクトバニッシュがトーチへと突っ込み
「ヌるいぞォオァ!!!」
グンッッ!!!とウナギウィップを、トーチは咆哮とともに捻りあげた。
トーチに向かって回転し、推進力を上げて突っ込んでいっていたオーズはそれでバランスを崩した。
ガクリと傾き、それでも止まらぬ勢いにトーチは
「ぬぅオ!!!」
オーズのタコレッグの一つを鷲掴み、掴み取ったその勢いで水上へとオーズを放り投げた。
「ぐワッ!?」
その動作は、まるでクマが鮭を獲るかのような、豪快なスウィングであった。
バシャァ!!と海面から飛び出してきたオーズを見て、アンクが舌打ちをして海から離れる。
その後を、ドシャ!と倒れこんだオーズを見て後藤と伊達が驚きながらついていく。
そしてその背後に、バンッ!!と海から跳び上がってきたトーチが着地。
即座に変身するバースの二人だが、トーチの目には二人は映っておらず
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