第七章 C.D.の計略
奪われたセルメダルと突進と目的
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の体育館くらいはある大きさの倉庫だ。
もしここに、山積みのセルメダルがあったとすれば・・・・・
ゴクリ、と映司の喉が緊張で唸る。
過去、彼自身もまたグリードとなりセルメダルを体内に蓄積、その力の凄まじさをその身をもって実感している。
そして今、午前に受けたトーチの力に、ここにあったであろうセルメダルの力を加えたとして鑑みるに―――――!!!
「伊達さん!!後藤さん!!!」
「遅い」
「早くこの場から――――」
「映司!!!」
言葉が飛び交う。
その一瞬のうちに、数回の攻防が行われていたのを生身の伊達、後藤は感知できなかった。
先ず、映司が二人の名を叫び
同時に、トーチの呟き
「この場から下がって」
振り返ってそう二人に警告をしようとする映司だが、その言葉に重なった形でトーチが一瞬で距離を詰めてきたのだ。
映司は、二人に叫びながら首だけでチラリと振り返っただけだった。
しかし、その一瞬が致命傷。
映司の眼球が再び正面に回ったときにはすでに、トーチの身体は映司の目の前1.5メートルにまで接近していた。
だが、それを当然見逃さないものもいる。
アンクが即座に映司の名を叫び、その襟を引いて、トーチの剛腕から映司の頭部を逃がしていた。
同時に、映司は崩れる体勢のままその腕を蹴りあげる。
リーチが足りないと悟り飛び出してきたグリズリークローが、前髪を二ミリほど切断した。
ゴロリと後ろに転がり下がる映司。
それを踏みつぶそうと、トーチの足が襲い掛かるが一発目は届かず空振りならぬ空踏み。
だが、二歩目は確実に映司の胴体に届くだろう。と、そこでアンクが全身を現した。
トーチの背中に回り込んだアンクは、その背中を思い切り蹴り飛ばし、倒れ込みながら向かってくるトーチを映司が足を上げ、巴投げのように自分を飛び越えさせたのだ。
結果、飛行能力も何もないトーチは抗うこともなく宙を飛び―――――
カシュン!!
「おい映司!!」
「大丈夫。わかってるから!!!」
キキキン!!
「変身!!」
バシャァ!!と、トーチの身体が海に落ちた。
そこで、後藤と伊達はようやく振り返り、音から海に落とされたのだと理解が追い付く。
そして次に見たものといえば、シャウタコンボに変身したオーズが海に向かって駆けていく姿だ。
「ハァっ!!」
トーチを追って飛び込むオーズ。
例え地上戦では相手に一利も二利もあろうとも、水中戦ならば互角以上に戦える。
そう考えてのシャウタコンボ。
そして実際、映司の読みは正しい。
「ああぁぁぁああああ!!!」
「ぐ・・
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