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アタエルモノ
第七話
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ってるなら聞かないで欲しいね。『ボクは風の子』で風邪を引かないんだ。」
 
ほらな?やっぱり何でもありだ。

多分、こいつと話すときはいつも俺達が使ってる物差しじゃなくて、アニメやら小説やらを見るときの物差しで見るべきなのだろう。
 
「さてと、ボクはそろそろ制服に着替えるから、一回出てくれないかな?」
 
そんな感じで俺がこれからの事を考えていると、沙紀がそんなことを言ってきた。
 
「あ?どうせ、『早着替え』みたいな能力あるんだろ?それ使えばいいじゃねぇか。」
 
「なんで能力の名前までわかるんだよ…………。でもまぁ、使わないよ?」
 
「…………うん?」
 
何やら、変なことになってないか?
 
「だって、」
 
と、沙紀は口を開いて―下手したらこれまでで俺が一番引くような事を言った。
 
 
 
 
 
「服脱ぐじゃん?あのときの肌に擦れる感じとか、少しずつ外気に晒されて行く感じとか、『あぁ、ボク、裸になってってる』っていう感覚にぞくぞく来ちゃってね。止められないんだ。」
 
 
 
 
 
 
 
 
ガラガラ、ピシャン。
 
俺は部屋の扉を開けて外に出ると、そのまま教室に歩いていった。
 
付き合ってられるかよ、あんなド変態に。
 
 
 
 
 
『んー、逃がさないよ?こうすればいつでもどこでも話しかけれるからね。』
 
 
 
 
 
 
突然、そこにいないはずの沙紀の声が聞こえた。俺は驚いて後ろを振り向いたが、そこには誰も居なかった。
 
「…………ホント、何でもありかよ。」
 
恐らく、これは……………………。
 
『ご名答。『テレパシー』だね。君も脳内でボクに向かって話しかけたら届くよ?』
 
やっぱり。
 
しかし、これはなかなか便利なのではないか?相手が相手だったらの話だが。
 
『…………一応言っとくが、俺は特段大事な話とかでもない限り無視するからな?』
 
俺は取り合えず試すように沙紀に話しかけてみた。
 
『ま、別にいいけどね。ボクの独り言を誰かが聴いてると考えたら…………ね?』
 
『流石に引くわ。』
 
もうとっくに引いてるけどさ。
 
『そんなことより、早く準備しやがれ。まだまだホームルームまでは時間あるけどさ。』
 
『あるならいーじゃん。どうせ暇でしょ?』
 
『…………。』
 
確かに、かなり暇だ。しかし、ここで適当なことを言っとかないと残りの時間ずっとこいつと話しているのかと思うと、なかなか笑えない。
 
『いや、学校の構造でも見て回ろうかなと。』
 
『えー、そんなの『マッピング』で一発じゃん。』
 
てめぇと一緒にするな。
 
『んじゃ
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