第七話
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態で叫んだ。なんだよこいつ。自分のことをなんだと思ってるんだ。
単刀直入に言おう。
こいつ、何も着てない。
全裸で俺に膝枕をして、俺の右手を自分の胸に押し当てた。
ど変態だ。
「んで、どうよ?全裸膝枕とボクの胸は?」
俺の気持ちなど全く考えてないであろう能天気な沙紀の声。いやほんと、恥じらいも何も無いのかよこいつには。
そして、全国の男子高校生に言わしてもらおう。
羨ましいだろう!
―沙紀の部屋―
「と言う夢を見たんだが、お前の仕業だろう?」
俺は朝一番で昨日訪れた、沙紀が『作り出した』部屋にやって来た。沙紀の髪はまだ白かった。
今日みた、沙紀が出てきた夢について問いただしていた。
いやだって、なんともピンポイント過ぎるんだもん。
「いやぁ、流石にバレた?『夢心地』っていう奴を使ったんだ。」
「バカだろ!」
俺はあまり声を荒らげることはしないのだが、今回ばかりは流石に大声を出した。
他人(会って一日)の奴に全裸の夢を見せる。
突っ込みどころしかねぇよ。バカというか、頭おかしいんじゃねぇの?
「いやー、もしかしたら一晩経てばボクの事を夢だとか、気のせいだとか思いそうじゃん。これ以上無いくらい植え付けてやろうとね。」
「頼むからトラウマを植え付けるな。」
ほんともう、膝枕のフィット感とか、音の感じとか、柔らかさとか柔らかさとか柔らかさとか、リアルすぎて。
暫く朝起きるときの悩みの種だなこれ。
「まぁ、ボクに出会った時点で末代まで自慢できるような体験をどんどんしてあげるよ。」
「一代にも語らねぇよ。」
墓の中まで持ってくよ。言ったところで信じてくれないだろうし。
ほんと、高校生活の方向性が当初の予定とは大幅に違いすぎる。野球で例えると俺の想定してたのが内角高めのストレートだとすると、こいつは振り向いてバックスクリーンに遠投してるようなものだ。
枠に収まりきらない。
「分かりやすいような分かりにくい例えだね。」
「勝手に心を読むな。プライベートぐらい守ってくれ。」
俺はそう言うと、ソファに思いっきりもたれ掛かった。朝七時半だと言うのに既に疲れた。
しかし、改めて沙紀の姿をよく見ると、沙紀はまだ制服を着ておらず、まだ肌寒いのに半袖にショートパンツといった格好だった。
「寒くねぇのかよ。俺は手袋してきたってのに。」
俺はソファにもたれ掛かったまま沙紀に聞いた。まぁ、答えは分かりきってる。
「分かりき
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