暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリア ~とある武偵の活動録~
~The hijack‐ANA600~
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ン、ツィスロンB……様々な毒ガスの名前が、頭の中に浮かんでくる。

「みんな急いで部屋に戻れ!ドアも閉めろ!」

バタン!とドアを閉める前に―飛行機がグラリ、と揺れた。バチン!と機内の照明は消え、その代わりに赤い非常灯が付く。

「―大丈夫!?」

「大丈夫、らしいな。どこも問題ない」

手足のマヒもない、目も見える、呼吸も正常―これは、一本取られたな。どうやら無害なガスだったらしい。

「アリア、あのふざけた喋り方―武偵殺しだ。俺のあったチャリジャックのボーカロイドの喋り方が、ちょうどあんな感じだったが…………やっぱり出たか」

「やっぱりって…………アンタ、武偵殺しがここに来ることが分かってたわけ?」

「確証は無かったが。次はお前を殺しに来ることは、推理出来てた」

俺はアリアに、とっくに切れたESSの時の推理を伝える。

「武偵殺しはバイク・カージャックと事件を始め―さっき話したシージャックで、とある武偵…金一さんを仕留めた。そして、恐らくそれは直接対決だった」

「…………どうして」

「そのシージャックだけ、お前が知らなかったんだよ。電波、傍受しなかっただろ?」

「う、うん」

「電波を傍受出来なかった理由は、こうだ。『船を遠隔操作する必要がなかった』 武偵殺し自身がそこにいたからな」

あの金一さんが逃げ遅れた、というのもおかしいとは思ってたしな。

「ところが、バイク・車・船と大きくなっていた乗り物が、ここで一旦小さくなる。俺の自転車に、バスだ」

「…………!」

「……分かったか?これは初めからメッセージだったんだよ。お前は最初からヤツの掌で踊らされてただけだ。ヤツはかなえさんに罪を被せ、お前に宣戦布告した。そして、シージャックで殺られた金一さんを仕留めたのと同じ3件目で今、お前と直接対決しようとしてる。このANA600便の―ハイジャックでな」

ぎり……と推理のニガテなアリアが歯ぎしりした、その時に―

ポポーンポポポン。ポポーン。ポポーンポポーンポーン…………

「「和文モールス…………」」

俺とアリアが、揃って呟く。

直後に俺は、その点滅を解読しようと試みる。

オイデ オイデ イ・ウー ハ テンゴク ダヨ

オイデ オイデ ワタシ ハ イッカイ ノ バー ニ イルヨ

「…………誘ってるのか」

「上等よ。行ってやるわ」

と言って、2丁拳銃(ガバメント)を抜く。

じゃあ、俺もだな。
チャキッ……と懐から、ベレッタ・DEを抜いた。

「それじゃあ―」

「―いきますか」

~Please to the next time!
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ