第5章:幽世と魔導師
閑話12「隠れた動き」
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「……どうですか?」
「……ふむ、見た所大丈夫だろう」
京都、街外れ。
優輝達がアースラに戻った後、二つの人影が動いていた。
「瘴気は平気か?」
「はい。今の所は…」
場所は幽世の大門がある場所。
瘴気が色濃く残る場所に来れるという事から、二人は一般人ではないのは明らかだ。
「鞍馬さんの護符のおかげで何とかなっています」
「よし、それは重畳」
鞍馬と呼ばれた灰色の長髪に、背中から黒い羽を生やした女性は頷く。
その名の通り、彼女は天狗だ。
「では、早速試してみます」
「ああ。頼むぞ」
もう一人の、黒髪を後ろで二つに束ねて降ろしている少女が目を瞑り、手を翳す。
しばらく沈黙が続き、少女は目を開ける。
「……あちら……東の方へと“縁”が続いています」
「東か……」
「向かいますか?」
「……そうだな。幸い、京都はどこかの勢力が安全を確保してくれた。向かっても京都に問題はないだろう。ただし、私達の安全は一切保証できん」
そういって、鞍馬は少女に“どうする?”と目で問う。
「でしたら、行きましょう」
「いいのか?戦闘になれば命だって落とす可能性があるぞ?」
「やっと私のやれる事…いいえ、やらねばならない事を知ったんです。なら、それを成し遂げないと……」
「一体、君の何がそこまで駆り立てるのやら……」
呆れるように言う鞍馬だが、それ以上の否定する言葉はない。
どの道彼女も東へ向かうつもりだったのだから。
「さて、では向かうとしよう。だが、交通はほとんど麻痺している。徒歩では相当な時間がかかるぞ?」
「それでも、です。向かいましょう」
日本中が混乱しているため、電車などは碌に使えない。
それでも少女は何者かが向かった東へ行こうとしていた。
「詳しい話をまだ聞いていなかったな。向かいがてら、聞いてもいいか?」
「……はい。式姫である鞍馬さんになら、構いません」
そう。実は少女と鞍馬は初対面だった。
少女が軽く事情を話し、この大門の場所まで来たのだ。
そのため、お互いの詳しい事情は知らない。
だから、二人は移動がてら事情を説明する事にした。
少女…瀬笈葉月が鞍馬と会ったのはただの偶然に過ぎなかった。
それ以前に、本来なら彼女は妖について何も知らない一般人のはずだった。
しかし、彼女には一つの異能があった。
それは、人の“縁”を探る事が出来る“物見の力”と言うものだった。
自分が特殊な力を持っていると自覚していたが、周りに気味悪がられないよ
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