最終章:夢を追い続けて
第62話「集合」
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にこぎ着けるまで、苦労したわ」
人の間を縫って鈴もやってくる。
これで、学園がなくなった事で離れ離れになった者達は全員集合した。
「……秋十は良く平気だな……。これ、各国の人が集まってんだろ…?」
「通訳の人とかもついているから大丈夫だ。それに、俺も英語とドイツ語辺りなら普通に話せるし」
「…すげぇな」
堂々としている鈴たちに対し、弾と数馬、蘭は完全に気後れしていた。
「ここまで集まったとなると……箒たちはどこだ?」
「モッピーなら〜、お嬢様達と一緒にいたよ〜」
「うおっ!?本音、いつの間に!?」
ふわっとした雰囲気と同じように気配もふわふわしているのか、本音は秋十達に気づかれない内に近くに来て、秋十の疑問に答えた。
「というかモッピーって…」
「箒から関連づけてみたんだ〜」
「……一応、あいつそれで呼ばれる事を嫌ってるからな?」
小学校の頃もそれで散々からかわれていたため、箒はそういったあだ名を嫌っている。
「そーなのー?じゃあ、やめとくねー」
“それならどんな呼び方がいいかな〜”と言いつつ、本音は伝えたい事は伝えたのか、そのまま去っていった。
「……ふと思ったけどさ、各国から集まっている割には結構知っている顔が見えるよな…」
「さすがに集まっている人数も多いし、気のせいじゃないかな?」
「……そうだな」
実際は、割と各国に知り合いが多く、その知り合いがこの場に集まっているから知っている顔が多く感じるだけである。
「あの、シャルロット先輩は?」
「多分、ハインリヒさんとグランツさんの所だな」
「アミタとキリエもそこにいそうだね」
余談だが、この場に来るにおいて、シャルロットとハインリヒは正体がバレない程度にイメージチェンジしている。
「……さて、そろそろ俺達も体育館に行くか」
「結構時間かかるよな?……俺、眠らずにいられる自信がないんだが」
「俺も……」
「安心しろ、その時は小突いて起こしてやる」
もうすぐ体育館……厳密には、もう体育館ではないが、そこで設立の挨拶的な事が行われる。当然、時間もかかり、次に自由に会話などができるのはそれなりに先となる。
「……案外、眠くならなかったな」
「そうだな」
「お前らな……」
数時間後、再び秋十達は集まっていた。
眠くなると思っていた弾と数馬だが、無事に済んだらしい。
「まぁ、いいや。……それよりも、この面子は…そう言う事か」
秋十が見渡すと、そこには千冬やグランツと言った、見知った面子ばかりだった。
桜と共に関わった人物が、今ここに集まっているのだ。
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