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第四章 リズと青い鳥
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坂先輩がお世辞言うか?」
「きっと気を遣ってくれてるんよ…私ポンコツやし」
小日向さんは中学の頃からこんな感じで何事にも消極的でネガティブだ。正直俺も小日向さんの演奏能力は高いと思っているが本人はどうしても自信がでないようだ。
「ほんまにそんなことないと思うけどなぁ…でも高坂先輩も凄いよな、吉川部長にも臆さず口論したりして俺はそんなこと絶対できないな〜」
「高坂先輩は凄いよね、私も先輩みたいになりたいって思うんやけど…実は私ずっと高坂先輩に憧れててそれで北宇治に来たんよね」
「へ〜そうなんや初めて知ったわ」
「誰にも言ったことなかったし…神木君はなんでここに?」
「俺?俺は去年の関西大会の演奏見てかな?すげー印象に残ってさ、あとは宗人も行くって言ってたし久美子先輩や秀一君も居たからさ、それでな」
「4人はずっと幼馴染なんだよね、いいな〜そういうの憧れる」
「そう言うもんかな〜?」
「そういうもんだよきっと…」
そうこうしてるうちに駅に着き電車に乗る、もちろん中学が同じだったので家の最寄駅も同じだ。駅に着き近くの本屋に向かった。
「今日は本屋まで付いてきてくれてありがとね」
「礼なんてええよ、同じ方向なんやし」
「じゃあまた部活でね、ばいばい」
「お疲れ〜!」手を振ってお互い帰路に着いた。

 翌日 PM9:00 自宅
帰宅して、晩ご飯を食べて風呂に入り自室のベッドに寝転びながら今日の練習中に久美子先輩から借りた「リズと青い鳥」を読む。
大まかなあらすじとしてはこうだ。

主人公のリズは両親が既に亡くなっており、生計を立てるためにパン屋で働く少女だ。
リズは動物と仲がよく、その中でも青い小鳥と飛び抜けて仲良しだった。
とある嵐の翌日湖のほとりで1人の少女が倒れているのをリズが見つける。
少女は帰るところがなくリズと一緒に住むことになった。天涯孤独だったリズは新しい家族ができたみたいで特別な存在になっていきお互いが幸福だった。しかしそんな幸せな日々は続かなかった。部屋の隅にあの青い小鳥の羽が落ちていたのを見つけてしまう。気づいてはいけないことに気づいてしまった。もし青い小鳥のことを少女に告げてしまえばこの家から去ってしまうだろう。
リズは迷ってしまう、少女の幸福を想い空へ帰すか、自分の今の幸福な生活をこのままにしておくか。
リズが決断を下したのは少女を空に帰すことだった。
そして少女を説得して空に帰す。気づかぬ間に自分の手からすり抜けてしまうのならどうか自分の目の前でこの幸福に終わりを告げたい…と。
その説得を受け少女、青い小鳥は翼を羽ばたかし力強い動きで空の彼方へと消えていく。

全て読み終えた俺は「なるほどな〜」と呟く。
アニメや漫画を結構観る俺は少々内容には煩くなってしまう。
今回のこの「リズ
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