ペルソナ3
1901話
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路を曲がると、すぐそこには階段があった。
上に続く階段。
もしかしたら番人がいるかもしれない、25階に続く階段だ。
「フラグだな。アクセルがああいう事を言うから。まぁ、でも、階段を探して歩き回る必要がなくなったのは、運が良かったんじゃないか?」
順平が階段を見ながら、そう告げてくる。
実際、わざわざ階段を探し回る必要がないというのは、こっちも楽が出来るのは間違いない。
だが、それでも……こうも都合よく階段が姿を現すというのは、誰かの作為的な意思を感じてしまう。
勿論、実際にはそんな意思とかはないんだろうが……
ともあれ、このままここで大人しくしているという選択肢はない。
そんな訳で、俺達は25階に向かって階段を上っていき……
「あ、やっぱりな」
階段を上がった時点で、理解してしまう。
何故なら、そこには番人シャドウがいる特有の雰囲気のようなものがあった為だ。
そうして階段を上がってそのまま進み……やがて、視線の先に大きめの部屋が見えてくる。
ちょうどハイレグアーマーの入った宝箱があったような、そんな大きさの部屋。
そこには、テーブルが3つ存在していた。
……当然こんな場所にあるテーブルである以上、ただのテーブルという訳ではないのだろう。
事実。そのテーブルはこっちの姿を確認すると、すぐに臨戦態勢に入ったのだから。
テーブルが臨戦態勢に入るって、どんなだよ、と思わないでもなかったが、そういうシャドウだとすれば納得するしかない。
テーブルの上は赤いテーブルクロスが敷かれており、テーブルからはみ出しているテーブルクロスに、シャドウとしての顔がある。
そしてテーブルクロスの上には、杖や長剣、松明といったものが浮かんでいた。
どうやってそれを浮かばせているのかというのは、気になるが……それもシャドウの能力だと考えれば、納得するしかない。
大部屋に俺達が入る前から、3匹のテーブルのシャドウはこっちの様子を窺っている。
今までの経験から考えると、この大部屋に入った時点でシャドウは襲い掛かってくるのだろう。
わざわざそんな事をしなくてもいいとは思うのだが、シャドウはシャドウで色々と決まり事……もしくは習性とかがあるのだろう。
勿論それはこっちにとってはありがたいので、文句を言うまでもないが。
「俺が1匹、荒垣が1匹、ゆかりと順平が1匹ってところだな」
「俺ッチはゆかりッチと一緒かよ」
「何よ、文句あるの?」
不服そうな様子の順平に、未だにハイレグアーマーの件で不機嫌なゆかりが、鋭い視線を向ける。
その視線を向けられた順平は、すぐに自分の言葉を撤回し、左右に首を振る。
俺は1人で大丈夫だし、荒垣の場合は下手に組ませると暴走の危険性がある。
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