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ルヴァフォース・エトランゼ 魔術の国の異邦人
帝都にて
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つか。ブツを頂戴する前に散策してみるのもいいかもな」

 ひときわ強い風が吹き、鳥が羽ばたくような音が聞こえた。見上げると夜空に溶け込むような闇色の翼をした鳥が飛んでいた。
 否。鳥ではない。
 人間だ。
 手と足の間に布を張った滑空用のウイングスーツを装着した人間が上空を飛び越していく。

「キャッツアイかよ……」

 ある程度の見鬼の持ち主は肉眼で見ると同時に霊的感覚で視る。ウイングスーツを身につけた黒装束の人物は男性のまとう陽の気ではなく、女性のまとう陰の気を発していたと、一瞬ではあったが、たしかに視た。
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