第二十九話
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した感覚。
俺のシステム外スキル《気配探知》が鋭敏に殺気を捉えて、俺を戦闘前の緊張が捕らえる。
背後を振り向くと、どれもこれも見覚えがないため幹部クラスではないのだろうと予想出来る三人。
どいつもこいつも、Pohをリスペクトしているのかナイフぐらいの短刀だ。
……いや、一人だけ、白いマント姿の男だけはフェンシングに使うような金属剣を持っていた。
「切り刻んでやらァ!」
そのうちの1人であるスキンヘッドがバカ正直に突っ込んでくる。
三人まとめて突っ込んでこれるほどの広さはあるのだから、どうせならば三人まとめて突っ込んで来れば良いものを……倒すのが楽だから。
「セッ!」
Pohより遥かに遅いスキンヘッドの、ナイフを持っている腕の付け根を切り裂き、まずは1人の武器を無効化する。
「お、俺の腕がァァァア……」
「やかましい!」
叫びだして動きが止まったスキンヘッドの腹を蹴り、今にも動き出しそうだった向こう側の二人に向かって蹴り飛ばした。
足刀《半月》を伴った蹴りはスキンヘッドのHPを削りつつ、勢いよく残り二人に飛んでいく。
そして更に、追撃にポケットから取り出したクナイを投げつける。
「甘めェェェんだ、よッ!?」
俺の第二の目標であった、髪の毛を逆立たせた男は、飛んで来たスキンヘッドを上手く避けたものの、回避するであろう位置を先読みしたクナイに全弾直撃する。
そしてもう一人の白いマント男は……無事な姿で、ただ立っていた。
代わりに、その傍らにはポリゴン片となり果てたスキンヘッド――!
「察するに素晴らしい攻撃だ。このスキンヘッドに当たれば大ダメージ。避ければその位置にクナイか。……つまり、察するに貴様の攻撃の回避方法は」
白いマント男は癖なのだろうか、演説のように両手を広げながら話しかけてくる。
そして、トドメを刺すかのようにスキンヘッドのポリゴン片をフェンシングで刺し、完全に消滅させた。
「この男を殺すこと、だろう?」
――正解だ。
その言葉を、俺は心中のみに留める。
確かに、今の攻撃の最も最適な回避方法は、あの白いマント男の言うとおりである……が。
そんな方法を取る人間が、果たしているのか……いや、いていいのか……!
「おっと、貴様は察するに怒っているようだな。何故なのか更に察すると、ワタシがあの男を殺したからだろうか。しかしそれは……」
「……少し黙れ」
《縮地》を使用し、白いマント男の目の前へ一瞬で移動する。
いきなり俺の姿が目の前から消えたことに、白いマント男は対応することが出来ず、俺の斬撃はその身体を正確に切り裂く。
このままでは、背後の髪の毛を逆立たせた男……今はクナイに塗ってある麻痺毒で動けなくなっ
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