暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
持ち込み食材で晩酌を・1
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・玉ねぎ:1/2個

・大根:50g

・ニンジン:50g

・おろし生姜:小さじ1

・長ネギ:適量

・味噌:大さじ2位

・ほんだし:小さじ1.5

・豆腐:1/2丁

・七味、ゆず胡椒等の薬味:お好みで




 さて、作っていこう。まずは野菜の下拵えから。玉ねぎは皮を剥いて頭と根っこを落としたら、繊維を断ち切るように5mm幅で薄切りにしていく。大根とニンジンは皮を剥いて薄い銀杏切りに。長ネギは2cm幅のぶつ切りと白髪ネギを準備しておこう。

 鍋に水とほんだしを入れ、沸騰させる。沸騰したらニンジン、大根の順番に加え、そこに生姜とサバ缶を煮汁ごと入れたらアクを取りつつ弱めの中火で8分程煮る。

 鍋で具材を煮込んでいる間に焼きネギを作るぞ。フライパンを油を引かずに熱し、ぶつ切りにしたネギをコロコロ転がしながら焼いて焦げ目を付ける。

 鍋の具材に火が通ったら、適当な大きさにカットした豆腐と焼きネギを加え、一煮立ちさせる。豆腐が温まった頃合いで火を止め、味噌を溶く。再び点火し、軽くグツグツ沸いてきたら火を止める。

 盛り付けて、仕上げに白髪ネギを飾れば完成。



「『サバ缶の具沢山味噌汁』、お待ち。七味とかの薬味はお好みでな」

 無言で受け取った龍驤は、丼に盛られた味噌汁に直接口を付けてズルズルと啜る。外の寒さで冷えきった身体に、味噌と生姜はとびきり効くだろうぜ。そこにサバと鰹のWの出汁と来たもんだ。もう不味い訳がねぇやな。龍驤もがっついて、ハフハフ言いながら豆腐や大根等の味の染みた野菜を咀嚼し、そこに程よく燗の付いた酒を流し込む。

「くぁ〜っ、こりゃたまらんでぇ」

「具を食べて物足りなけりゃ、茹でたうどんとか冷や飯ぶっこむと腹の足しにもなるぞ?」

「かぁ〜、そんな連撃喰らったら撃沈してまうやんかぁ」

 そんな調子のいいやり取りを眺めているのは、シチューを食べ終えたコマ子。足りなかったのか、スプーンをくわえて龍驤を眺めている。……正確には、龍驤の食べている味噌汁の丼をだが。

「……あ〜、大将。味噌汁てまだある?」

「……あるよ」

「食うか?コマ子」

 龍驤がそう言うと、コマ子はぱぁっと満面の笑みを浮かべ、ブンブンと物凄い勢いで頷いている。もし犬の尻尾とか付いてたら、今凄い勢いで振り回されてそうだ。
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