■■SAO編 主人公:マルバ■■
二人は出会い、そして◆強くなりたい、彼を守るために
第二十一話 隣で生きたい
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やシリカにとって戦いにくい相手と言える。
「今回は他に誰も受ける人がいないクエストなんだし、シリカがLAを決めるといいよ。ただ、相手の攻撃パターンが読めるまで無茶な攻撃は決してしないこと。そのことを忘れるとそろそろ本気で死ぬかもしれないから、慎重にね。」
「わ、分かりました。気をつけて行きます。」
「そう、絶対死なないようにね。君のレベルもそろそろ攻略組の最底辺あたりに近づいてきてる。僕のサポートも限界があるから、自分の判断で引き際を決めるんだよ。」
「了解です!」
ボス出現地帯までシリカはマルバの手を借りずに全ての敵を倒してみせた。そろそろマルバの出番がなくなりつつある。
ボス部屋の前で二人は一旦ホットジンジャーを飲んで落ち着いた。二人のHPバーの右に《幸運》のバフアイコンが表示される。
シリカはおもむろにマルバに話しかけた。
「あの、マルバさん。」
「ん?なに?」
「わたしのレベルが攻略組としてやっていけるレベルに達したら、このパーティーも解散なんですよね。」
「うーん、そういうことになるかな。僕たちは君の願いを叶えるために一時的にこのパーティーを組んだだけだからね。」
「そう、ですよね……。」
「……でも、名残惜しいかな。」
「え?」
「いや、なんでもない。……君はさ、レベルが上がったらどうするの?やっぱり血盟騎士団とかの大きなギルドに入るつもり?」
「……いえ、あまり考えていません。でもギルドに入るつもりはないかな。」
「あれ、そうなんだ。でもソロは辞めたほうがいいよ。僕も何度か死にそうになったからね。あんな怖い目に合うのはおすすめしないな。」
「そう言うマルバさんはなんでずっとソロなんですか?そんな危ない目に合うんだったら、ギルドに入ればいいのに。」
「……なんでだろうな。前まではずっと独りで攻略を続けることに意味があると思っていたんだけど、最近はなんかどうでもよくなってきちゃったよ。君のおかげかもね。……でもなあ、巨大なギルドに入って上から命令されるばっかりの兵隊になるのは嫌だし、攻略に残ってる小規模ギルドなんてあんまりないからなあ。今更僕が入れるようなところなんて……あ、月夜の黒猫団に入れてもらうって手はあるか。」
「あ、あの!」
「うーん……ん?なに?」
「これから先もわたしと一緒にパーティー組むってのはダメですか?」
思い切って言ったシリカを見て、マルバはきょとんとした顔になる。
「それは……いいの?僕と組んだっていいことないよ?」
「いいんです、わたしはマルバさんと一緒にいたいんです!」
「……君がそれでいいなら、いいけど。シリカ、変わってるね。僕とパーティー組みたいなんていう人いままでいなかったよ。なんで僕なの?」
「……だってマルバさん、ほっといたら消えちゃいそうなんだ
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