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緋弾のアリア ~とある武偵の活動録~
~make BUTEI killer truth of―one~
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24日 浦賀沖海難事故 死亡 遠山金一武偵 (19)』

遠山金一。キンジのお兄さんで、俺ともちょくちょく接点があった人だ。

「これって、キーくんのお兄さんでしょ?ねぇ、これ……シージャックだったんじゃない?」

…ちょっと、事態が複雑になってきたかな。
何か…良くない予感がする。

彼は豪華客船沈没事故で、逃げ遅れた乗客と乗務員を助けるために、最後まで残ったという。

だが、乗客たちの訴訟を恐れたイベント会社・一部の乗客たちは、事故後、金一さんを激しく非難した。
曰く、船に乗り合わせていながら事故を未然に防げなかった、無能な武偵と。

金一さんは―海難事故なんかで死ぬようなやわな人じゃない。それだけは断言できる。それに…遠山家のHSSを持っていながら、死ぬなんてあり得ない。

「シージャック………か…………」

俺が真剣な顔をして考えていると…

「いい、いいよ彩斗。そういう―眼。理子ゾクッときちゃう」

急に雰囲気を変え―何かに快感を得ているような表情で、理子は俺に上半身を寄せてくる。

「Je t,aime a,croquer(好き。食べちゃいたい。)入試のとき、彩斗の眼に―一目惚れしちゃったんだぁ」

入試のとき―ESSになっていた俺は、同じくHSSになっていたキンジ以外の人間を、簡単に倒している。隠れていた教官も、全員。

そのときの事を言っているのか?

「彩斗っ」

「うわっ!?」

抱きつかれた。突然のことで俺はバランスを崩し、長椅子の上に押し倒されてしまう。

「ねぇ……分かってる?これってもう、イベントシーンなんだよ?」

だからギャルゲーか。じゃない…色々とヤバイっ!

ツーサイドサップのツインテが、俺の頭を覆うようにして包み込んでいる。
そして目の前には、ほんの5cmほどに迫った理子の童顔。アリアとはまた違う、バニラっぽい香り。

そして唇を触れるか触れないかの距離まで近づけると、かり。耳を噛んできた。……痛い。

「ねぇ、せっかく高っかい個室とったんだしぃ……ゲームみたいなこと、してもいいんだよ……?」

甘い囁きと共に、上半身を俺の体にすり寄せてきた。
…本当にヤバイ。なる―ESSに。しかも性的興奮で。キンジじゃないんだからっ!

「彩斗、この部屋のことは誰にもバレないよ?アリアは来ないしね。今夜7時のチャーター便でイギリスに帰っちゃうって。今頃は羽田空港かなぁ?きっと。だから……理子と、いいことしよっ?」

突然の誘惑に―気がついた時にはもう、なっていた。ESSに。

「…………!」

今、理子から聞いた話と、過去の話が―俺の脳内にフラッシュバックされる。

このままだと―取り返しのつかない恐ろしい事
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