~make BUTEI killer truth of―one~
[2/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ームなのか、何かの組織名なのか。
アリアはその全てを冤罪と断じ、最高裁までに覆そうとしているのだろう。武偵として真犯人を見つける―というやり方で。
それに―『パートナー』のこともだ。
アリアの実家ことH家は、どうやらイギリスの貴族の一門。……で、よくは知らないがそのH家の人たちは、みんな優秀なパートナーと組むことでその能力を飛躍的に伸ばし、功績を成してきたらしい。
始業式の日。アリアが家に押し掛け、ドレイになれと言ってきたのは―そういうことだったのか。
ドレイなら誰でも良いだろう、と思っていたのだが……
『優秀なパートナー』を見つけることが、アリアの当初の目的で。これまたSランクと優秀だった俺(自分で言うのもどうかと思うが)が、ドレイ―パートナーに選ばれたワケか。
『パートナー』を『ドレイ』と言い換えていたのも、相手に求める能力のハードルを言葉の上だけでも下げて、
自分の心理的な負担を軽減させようとしてのことだったのかもな。
―とそんなことを考え、全く集中出来なかった授業を終えると……メールが来ていた。理子からだ。
『あっくん。授業が終わったら台場のクラブ・エステーラに来て。話があるの』
……理子の話は良かったためしがないが、今回はちょっと状況が特殊だ。たしか理子は先日のバスジャック・武偵殺しに関係した情報を調べていて…今日も専門科目の授業をフケていた。それに……アリアが休んだことも少し気になるしな。
―直感的な何かを感じた俺は、境界で台場まで移動する。そして、クラブ・エステーラに向かうと……何か、高級なカラオケボックスっぽい店だった。
店の駐輪場には、ショッキングピンクの改造ベスパが停められている。これは……理子のだな。これは一見すると50ccなのだが、武藤だっけ……に金を積んで車検ギリギリの改造をしたらしい。たしか時速150kmだったかな? ……仕事選べ。いくら車輌科でも、なぁ…。
現在時刻は夕方の6時。
やけに鮮明な夕焼け空は血みたく、千切れ雲が異様に速く動いている。……台風が迫っている影響だろう。風が強い。
クラブに入ると、仕事帰りのOLがケーキをつついていた。ちらちらと武偵高の女子もいる。…流行ってるのか?ここ。
「あっ、あっくん!」
奥から小走りに走ってきた理子は…またロリ服か。
しかもバニエで膨らましているらしく、スカートがデカイ。
「呼び出すのはいいんだが……何やってるんだ、こんなところで」
「くふっ。勝負服のお着付けしてたの」
「なんだよ勝負服って……」
「ちょっと遅かったからフラレるかなぁー、って思ってたけど。大丈夫だったね♪」
「ね♪ じゃない。っていうかそんな関係じゃないだろ、俺たちは」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ