暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
1899話
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由の1つといったところか。
 そんな風に考えながら、俺達は左の道を進んでいく。
 そうして真っ直ぐ移動すると、今度はT字路に到着する。

「で? これはどうするんだよ?」
「ここも左だな」

 後ろから聞こえてきた順平の言葉にそう告げると、再び左側の通路に向かう。
 このT字路で右に向かうと、もしかしたらさっきのY字路で右に進んだ方の道と合流するかもしれないが……いや、その辺りは後で考えればいいか。
 今はとにかく、左の通路を進むとしよう。
 そうして左に進んでいくと、やがて宝箱が姿を現す。

「予想通りだったな」
「は? 本当かよ?」

 俺の呟きに順平が不信感丸出しといった感じで言ってくるが、実際俺にとってはここに宝箱があったというのは、ベストの結果と言えるだろう。

「宝箱の中にあるのは、結構希少な物が多いからな。タルタロスを探索する上で、宝箱の重要度はかなり高い。……勿論、無理をしてまでって感じではないが」

 影時間は、限りある時間だ。それこそ体感時間で考えれば、3時間……どんなに長くても4時間くらいか。
 それだけに、宝箱だけを探して時間切れになるというのは避けるべきことだ。
 そもそも、タルタロスの中にいた状態で影時間が終わってしまえばどうなるのか……その辺りは、全く判明していないのだから。
 そんな訳で。現在は取りあえず通り道に宝箱があれば開けていくといった流れになっている。
 幸いにも、今のところは宝箱に罠の類があるということはないので、その辺りを特に気にする必要もないしな。

「じゃあ、開けるぞ」
「おい、ちょっと待てよ。罠は……」
「心配するな、今まで宝箱で罠が仕掛けられているというのは見た事がないからな。取りあえずタルタロスの宝箱に関しては、心配はいらない」

 そう告げ、そっと宝箱に手を伸ばす。
 まぁ、罠がないというのはあくまでも今までの事だからであって、この先の宝箱にも罠がないのかどうかというのは、分からないのだが。
 それでも、誰かが宝箱を開ける必要がある以上、こちらとしては躊躇ってはいられないのも事実なのだ。
 何かあっても大丈夫なように、ゆかり達が十分に距離を取ったのを見て……そっと宝箱を開ける。
 すると宝箱の中に入っていたのは、現金。
 6850円と細かいが、それなりの値段だった。
 ……現金かぁ。
 出来ればもっといい物……例えば魔法が込められた宝石とか、そういうのも欲しかったんだけどな。

「どうだったー?」
「現金だった」

 背後から聞こえてきたゆかりに、そう声を返す。
 それを聞き、ゆかりも少しだけ残念そうな表情を浮かべる。
 ゆかりにとっても、出来ればもっといい物の方がよかったのだろう。
 具体的には、現在使っているショ
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