ペルソナ3
1898話
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何気に結構本気なのだろう。
……まぁ、順平がこっちのパーティに入るという事は、向こうのパーティは有里と真田の2人だけになってしまう。
真田はシャドウとの戦闘経験がそれなりにあるし、有里はペルソナチェンジを使って様々なペルソナを使える。
そう考えれば、2人でタルタロスに挑むのも、そこまで無謀って訳でもないんだろう。
桐条のバックアップもあるし。
「お前達の事は信じているが、それでも何かあったらすぐに撤退するように、安全を第一に挑んでくれ」
「任せておけ。伊織がいない分、戦力的には多少厳しいが……それでも有里と一緒ならどうにか出来るだろう。シャドウの相手もそれなりに慣れてきたしな」
「慣れてきた時が、一番危ないのだ」
真田の言葉を遮るように、桐条の鋭い言葉が飛ぶ。
まぁ、何でも慣れてきた時が一番危険というのは、よく聞く話だ。
そう考えれば、桐条の心配は決して間違っていないのだろう。
「伊織、お前が色々とアルマーに対して思うところがあるのは知っている。だが、そろそろお前もきちんと自分を見つめ直す頃合いだろう。今回のタルタロスの探索で、それが分かるようになる事を期待している」
これが最終判断なのだという事は、一切言葉に出さずに桐条が告げる。
そう言われた順平の方は、色々と思うところはあるのだろうが、頷きを返す。
「じゃあ、俺達は先に進むから、これでな」
「うむ、気をつけてくれ。伊織の事を、くれぐれも頼む」
そう告げる桐条に頷きを返し、俺達はターミナルに向かって入っていくのだった。
「ここが、17階……」
ターミナルを通って、そこから階段を上がって17階に到着すると、周囲の様子を見て順平が小さく呟く。
まぁ、その気持ちは分からないでもない。
この17階は、16階までとは全く違う様子なのだから。
床や壁紙が顕著な差異だろう。
「順平、この景色に目を奪われるのもいいけど、しっかり戦闘準備してよ。この階層で出てくるシャドウは、15階までのシャドウよりも強いんだから」
弓を手に周囲を警戒している様子のゆかりが、大剣を手にしている順平を見ながら注意する。
その声が半ば攻撃的なのは、最近の順平の行動をゆかりが不愉快に思っているからだろう。
……本来なら、俺が一番に順平を不愉快に思わないといけないんだが……まぁ、俺の場合は順平の行動にそれ程嫌な思いをしていないしな。
それに、学生生活を経験するという意味では、友人との喧嘩というのはあって当然だろう。
何より、こう言ってはなんだが、今まで俺が経験してきた悪意を持つ相手とのやり取りを思えば、順平が俺に向けてくる敵意はそよ風程度の認識しかないし。
「わ、分かってるよ!」
そう
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