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転生とらぶる
ペルソナ3
1898話
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う荒垣の2人を引き連れたまま、扉をノックする。
 するとすぐに有里が顔をだす。
 ……有里が顔を出すのは珍しいな。
 いやまぁ、真田は何だかんだと年上の先輩だし、桐条はボス的な存在で、順平は俺との間に確執がある。
 そう考えれば、やっぱり顔を出すのは有里で不思議はないんだろう。

「待ってて。すぐに皆を呼んでくるから」

 それだけを告げ、寮の中に戻っていく有里。
 俺達は有里の言葉通り、そのまま寮の外で待つ。
 するとそれから1分もしないうちに、桐条達が全員寮の外に出てきた。
 ……うん? 全員と表現したが、幾月の姿がないな。
 まぁ、俺は性格的に幾月と合わないし、あの下らない駄洒落を聞く必要もない。
 そう考えれば、幾月がいないのは運が良かった……と言ってもいいだろう。
 勿論、それを表沙汰にしていない以上、わざわざここで口にするような真似はしないが。
 真田がどこか嬉しそうに荒垣に話し掛けているのは、荒垣が召喚器を手にしているからだろう。
 恐らく、桐条から荒垣がタルタロスの攻略に参加する……つまり、ペルソナを召喚してシャドウと戦うことになったというのを聞いたのだろう。
 幼馴染みだけに、真田は荒垣が戦闘に参加する事になって喜んでいる……といったところか。
 もっとも、真田の本心として言えば、出来れば自分達と一緒に行動して欲しかったのが、正直なところなのだろうが。

「さて、ではタルタロスに向かうか。詳しい打ち合わせは向こうのエントランスで行おう。アルマー、頼む」

 桐条の言葉に頷き、俺は再び影のゲートを使ってタルタロスのすぐ側に移動する。
 ……ちなみにこの間、順平は一切俺と視線を合わせようとする様子はない。
 順平にしてみれば、恐らく俺と一緒に影のゲートで移動するのも嫌だったのだろうが、それでもここで断るような真似をすれば自分の立場が悪くなるというのは、理解しているのだろう。何か不満を漏らすような真似はしなかった。
 そうして影のゲートでタルタロス前まで移動すると、全員でエントランスに入っていく。

「さて、ではこれからタルタロスの攻略を行うが、今日は事前に説明しておいた通り、伊織をアルマー達のパーティに参加させて貰う。……分かってるな?」

 エントランスの中で桐条が順平に向けてそう告げる。
 順平も、前もってその事は言われていたのか、不服そうではあったが、口答えをする様子はない。
 それを確認し、桐条は有里の方に視線を向ける。

「有里、今回はお前達のパーティからは伊織が抜けるから、くれぐれも注意するように。本来なら、私も戦闘に参加したいところなのだが……」
「何とかしますから、大丈夫ですよ」

 いつものように、面倒臭いとか、どうでもいいとか言わず、有里はそう告げる。

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