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千雨の幻想
3時間目
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にネギ先生は拘束され、あわや死ぬまで吸血されるかという時に颯爽と助けに入ったのが神楽坂明日菜であった。

(サウザンドマスター、15年間続く呪いと封印、真祖の吸血鬼……大体わかったのはこのくらいか)

 パタンとメモ帳を閉じ、懐にしまう。

(それにしてもこっちの魔法ってやつを初めてみたが、聞いた通りどんな魔法でも詠唱が不可欠なんだな)

 不便だな、と千雨は思う。
 牽制にも一々詠唱していたのでは隙が多いし相手の動きに対処するのが遅れてしまう。
 幻想郷の魔法使いたちは詠唱をしないわけではないが、すくなくとも千雨は弾幕ごっこにおいて攻撃魔法の類で長々と詠唱しているのを見たことはない。
 
 さらに千雨にはパートナーというものについてもあまり理解できずにいた。

(有名な魔法使いは幻想郷にも数えるほどしかいないが、みんなパートナーが必要とは思えないなあ)

 白黒魔法使いは箒で空を飛び、魔法やその箒で攻撃してくる。
 図書館の魔法使いは多数の魔法陣を展開し、高度な魔法を使用してくる。
 命蓮寺の魔法使いにいたっては魔法で身体能力を強化して襲ってくる。

 千雨の中の魔法使いというイメージを形作っているのは主にこの三人であるため、麻帆良学園の魔法使いたちとの差異がどうしても疑問に思えていた。

 不思議なもんだ、とつぶやいて彼女はその場から飛び去る。
 もし彼女を見た魔法使いがいたならば、杖も箒もなしに空を飛び魔法を行使する彼女を異常であると思ったに違いないことを、千雨は失念していた。





 
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