第三十九話 エヴァちゃんは無事
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えない、
俺は闇夜の中に一条の光を見た気がする。
お袋とエヴァが御茶を持ってきたが相変わらず顔色が悪い、
お袋とエヴァが俺と親父の顔を見ると不思議そうな顔をし始めた、
親父も俺も少しずつにこやかな顔になっていたらしい、
親父がお袋とエヴァと俺を呼んでその男性が小声でさっきと同じ話をする、
お袋もエヴァも驚きの後、安堵し始めた様に感じた。
ゴトゴトと持ち込んだ箱が動く、驚いてみていると中から人が出てきた、
話していた男とよく似た男である、
2,3言葉をその男は少壮の弁護士風の男と話した後、
女と共に『ご馳走様でした、またよろしく』と玄関から出て帰って行った。
家に残ったのは少壮の弁護士風の男で、
みんな話を聞きたがっている、
男は集まるようにと話してきた。
俺たちは早速男の前に集まった。
男はまず深々とお辞儀し
『この度は宮内省の一部役人が勝手な行為を行いあなた方に迷惑を掛け申し訳ない、
これ以降は我々があなた方の安全を守ります』と話してくれた。
俺たちは半信半疑だったが男が胸元から出した書類を見て、
親父が驚いた、俺たちには何か判らないかったが、
その書類を親父は押し頂いて大事そうにしている。
俺は何かと見てみるとその紙には、
皇帝陛下御用の金文字と堂々たるサインが書いてあった。
親父に聞くと、貴族の屋敷で見せてもらった皇帝陛下の御辰筆と同じらしい。
皇帝陛下を怨んだ俺としては複雑な気分だったが。
親父が言うには、此が有ればあんな小役人ぐらいの命令は何の意味も持たないそうだ。
俺たちはやっとホッとしてきた、エヴァもお袋も笑顔が見えてきた。
少壮の弁護士風の男はいずれ責任者とミッターマイヤー候補生を引き合わせますので宜しくと言い、
エヴァには『皇帝陛下は決して貴方を連れて行くような事は致しません』と話し、
お袋には『あのような者が居る事を恥に思いますお許しを』と話す、
そしてこの事は誰にも言わないようにお願いしますと言われ、」
更に絶対お守りするので軽挙妄動はお慎み下さいと言われた。
亡命の事かと思ったが、エヴァの安全が守れるのなら敢えて危険な道を進む事はない。
その男の言う事にはグリューネワルト伯爵夫人も、
同じように役人が勝手に連れて来て押し付けたそうだ
来てしまった以上は追い返すと夫人の命が危ないので仕方なしに住まわしたそうだ。
其れを勘違いして弟がやりたい放題だそうだ、
そいつの為に危うくエヴァが奪われる事になるところだった、
親父も同じような事を聞いた事が有ると思い出しながら言ってくれた、
何だそのクソ餓鬼は!!ふざけるな!!
先ほどの宅配の車が来た、今度は手ぶらだベルを鳴らし今度は俺が出る、
『済みません宅配先を間違
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