第七章 C.D.の計略
新コアメダルと実験と謎の男
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音によってその空気もろともかき消されてしまった。
叫び、現状報告を求める鴻上。
職員は即座にコンソールをいじり始めたが、それより先に機械音声の返答がやってきた。
《グリズリーコアメダルよりエネルギー感知。特殊電場発生》
「ほう・・・なんということだ!!!」
その音声を聞き、一瞬感心したような声を出してから、それでもどこか嬉しそうに叫ぶ鴻上。
彼からすれば、それが大変なことであろうとも「誕生」というものは祝福すべきことなのだろう。
と、そこで一同は見た。
コア・バンクの上に、煙に紛れてはいるが何者かが立っているのを。
それを見て、鴻上は即座に全職員の避難撤退を命令。
非常事態のブザーと、撤退命令のアラームとが重なり、より一層研究所内に響き渡った。
「クッ・・・って、あ!!そうだった!!」
一方、映司はというととっさに腰をまさぐってオーズドライバーを取り出そうとするものの、それら一式をアンクに預けていたことを思い出してから頭を抱えた。
と、そこに
「火野君!!これを!!」
そう言われ、振り向くと鴻上が小さな黒い何かを映司に投げてよこした。
それは小さなインカムであり、とっさに耳につけながら鴻上の声を聴く。
「それでアンク君と連絡を取りたまえ!!」
「会長、そろそろ避難を。比奈さんも早く!!」
「うむ。その前に―――――コアメダル収容!!会長権限コード「443」を発動!!」
《鴻上光生の声音を認識しました。コアメダルの収容を開始します》
エネルギーの暴走か、コア・バンクは回転数を上げていき煙と火花と電撃を挙げながら、がたがたと震動し始めた。
しかし、鴻上のとっさの操作によってそのコア・バンクに取り付けられているコアメダルが、次々に内部に取り込まれ、各経路を通って完全にリアクターから切り離される。
そうして地下の何重にも保護されたシェルター内に送り込まれ、厳重に保護される。
そうなる前に、リアクター上の男はその上を走り回っていた。
「フンっ・・・判断はいいが、少しばかり遅かったな」
取り込まれてすでに手が出せないメダルはいくつかあるものの、それでも時間はかかっていた。
その時間のうちに、男は最初の一つに加えて、さらに二つのメダルへと接触することに成功。
そのメダルは一瞬内部に回収されていくものの、自らを掴む回収装置を引きちぎって脱出。
リアクターの真上で集結しクルクルと回転を始めていた。
「アンク!!!今どこだ!!」
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「おい映司!!いったい何が起
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