第七章 C.D.の計略
新コアメダルと実験と謎の男
[3/10]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
し、その起動ボタンに指を掛けた。
「さあ、誕生したまえ!!新たなる時代!!」
グッ!!
「カモン!!!」
バチンっ!!!
押し込まれるボタン。
グゥゥーーーーンと唸り声のような音が響き、思わず職員や火野たちが周囲を見回した。
だが、それが響いたと思ったら、急にそれが静かになっていき「――――ゥウン・・・」と何もならなくなってしまう。
おかしいな
失敗かな
そんな空気が漂いはじめ、映司も鴻上の顔をチラ見し始めた。
対して、ボタンを押したままの鴻上はしばらくそのまま固まって待っていたが、あれ?と首をかしげてもう一度ボタンを押そうと手放した。
と、そこで
『グゥゥゥゥウウウウウウウウウウウ―――――――!!!!!』
「おぉう!?」
いきなり、腹の底から響くような重々しいそんな音がした。
そしてその後に聞こえてきたのは無機質な機械音声。
《全コアメダル・エネルギー供給開始。リアクター起動。回転数毎秒3万回転。安定状態に入りました。現状を維持します》
「――――――ぉお・・・!!」
《エネルギー生産開始。コア・バンク正常起動しました》
「素晴らしいッッ!!ハッ―――――ピィィイイ、バァースディッッ!!!」
わぁっ!!と、鴻上の叫びに続いて、職員らの歓喜の声が上がる。
その中で、映司と比奈は「何もなくてよかった・・・・」と安堵しながらも鴻上や里中とその成功を喜んだ。
こうして、新たなる「モノ」は誕生する。
そう、間違いなく。
------------------------------------------------------------
歓声に沸く研究所内コア・バンク施設。
誰もいないはずの装置のある大部屋のバンクルーム。
そのコア・バンクの上。
そこに、いつの間にか人影が現れていた。
コア・バンクから出てくる煙や、バチバチとたまに爆ぜる火花や電気に紛れてその姿ははっきりとは見えない。
当然、この部屋には誰もいないためにそれに気付くものはなく、管制室もそれを見つけることはできなかった。
男はコートを払いしゃがみ込み、手の平を当てた。
その真下に設置されていたのは「グリズリー」のコアメダル。
そして
------------------------------------------------------------
ヴィーヴィーヴィー!!!
《コアメダルに異常発生。エネルギーの膨張、および収束を確認》
「なにごとかね!!!」
歓喜に沸く部屋が、一瞬にして警報の
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ