第七章 C.D.の計略
新たなる者達2
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気に地上へとあらわれたのだ。
そして、その男は
「ふぅ・・・・やっと戻ったぞと。さぁて、アプローチ開始だ」
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そして離れた山奥でも
グボッッ!!!
大地を突き破り、そこから一人の男が現れた。
元々着ていたのだろうか。鎧や着物を纏っているが、しかし腐敗が激しくボロボロと落ちていく。
最終的には腰布のみを残しただけの服装となり、男は空を見上げた。
月が出ている。
この時代でも、月の美しさは―――――
「違うのぅ」
輝きが薄い。
人の業がそれを鈍らせる。
その手に何か小さな物を握り、男は山に消える。
ともあれ、この恰好だけはいただけぬ。
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「そういえば蓮」
「何だ。恵理」
あるマンションの一室。
「EARTH」本部は戻ったのものの、そのままこちらの部屋に住み続けている秋山蓮と、その妻・小川恵理はそんな出だしから食事の会話を始める。
「今日ね、懐かしい人にあったの」
「へぇ。昔の知り合いか何かか?」
「うん。高円寺くんっていうんだけどね、昔の研究室の同僚なの」
「そうか。何か話したのか?」
「もう・・・蓮ったらぶっきらぼうなんだから。ん?嫉妬してるの?」
「そうじゃない」
「絶対そうじゃん」
「・・・・・それで?」
視線を逸らし、さらに箸を進める蓮。
結局反論しきれず、話題を逸らすことしかできない蓮ににやにやしながら、恵理は話を進めていく。
「いやぁ、それがお話はできなかったんだよね。会ったというより、見かけた、かな」
「だったら最初からそう言ってくれ・・・・」
「安心した?」
「・・・・・・・・」
「わかったわかったから。そんな怖い顔しないで?」
「・・・それで?」
「うん。駅のホームで鏡越しに見かけたのよ。で、懐かしいから声を掛けようと思ったの。だけどもうどこかに行っててね」
「なんだ。そんなものか」
「まあ懐かしい顔だったから、印象に残っててね」
「ところで、何の研究室だったんだ?」
「えっとね・・・・あれ?」
「どうした」
「忘れちゃったよ」
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これにて、役者はそろう。
いま
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